「多様体入門(新装版) : 松島与三」 - 詳細目次
内容紹介:
多様体は“空間”の概念を近代数学の立場から定式化したものであり、幾何学においてその根底をなすだけにとどまらず、理論物理学の大局的理解にも必要なものである。本書の旧版(初版1965年)は、長年にわたって多くの読者から親しまれ、英語版も刊行された本格的入門書である。
その旧版をもとに、2017年刊行の新装版では、最新の組版技術によって新たに本文を組み直し、レイアウトも刷新して読者の便宜を図った。なお改版にあたっては原則、一部の文字遣いを改めるにとどめ、本文は変更していない。
2017年4月7日刊行、294ページ。
著者について:
松島与三(まつしま よぞう): ウィキペディア
1921年 大阪府に生まれる。旧制浪速高等学校を経て、大阪大学理学部卒業。名古屋大学教授、大阪大学教授などを歴任。理学博士。1962年度朝日賞受章。
言わずもがなの多様体の名著である。1965年の刊行以来、どれほど多くの人がこの本の古くて読みにくい活字の本を我慢して学んだことだろう。
この教科書を使って「2016/自主ゼミ/松島多様体」も行われていたようだ。正誤表もこのページに置かれている。
「多様体入門(数学選書 (5)): 松島与三」- 1965年版
まさに朗報である。来月ようやく読みやすい本が出ることになった。入門書というわりには手ごわい教科書だが、じっくり取り組んでほしい。多様体は大学では選択科目として3年生あるいは4年生で学ぶ。(参考:「大学で学ぶ数学とは(概要編)」)
もう少し易しめのをということならば「多様体 (共立数学講座) : 村上信吾」、さらに易しいのをご所望の方は「多様体の基礎 (基礎数学5) :松本幸夫」をお求めになるとよいだろう。ただし、易しくなるにつれて説明が詳しく丁寧になるのだから、カバーしている項目が少なくなることに注意していただきたい。目次で比較してみるとよいだろう。
また1963年に刊行された名著「ルベーグ積分入門 (数学選書 (4)):伊藤清三」も最新の組版で同じタイミングで刊行されるそうだ。こちらも合わせてどうぞ。
「ルベーグ積分入門(新装版):伊藤清三」- 詳細目次
「線型代数学(新装版): 佐武一郎」も最新の組版で刊行されたわけだし、「裳華房の数学選書」シリーズは順に新しくよみがえっていくことが期待される。
関連記事:
現代数学への招待:多様体とは何か:志賀浩二
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/7aade4e043ef0b93de491bf674c734f3
多様体の基礎: 松本幸夫著
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/a372a9ed92d55474cdbbb707922dc353
幾何学〈1〉多様体入門:坪井俊
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/b3e1ce8cb8a308649bdf0db23a75e29b
ルベーグ積分入門:伊藤清三
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/686a82d413fe6668cb776488820b1b39
大学で学ぶ数学とは(概要編)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/07137c47d16d95ddde8f5c4cb6f37d55
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「多様体入門(新装版) : 松島与三」
序言
読者のために
1.序論
1.1 位相空間
1.2 ベクトル空間
1.3 n 次元数空間R^n とC^r 級関数
1.4 逆関数の定理
2.可微分多様体
2.1 多様体の定義
2.2 可微分多様体の例
2.3 可微分関数と局所座標系
付記 可微分構造の従属性と同値性
2.4 可微分写像
2.5 接ベクトルと接ベクトル空間,リーマン計量
2.6 関数の微分と臨界点
2.7 写像の微分
2.8 Sardの定理
2.9 リーマン多様体の運動
2.10 多様体の挿入とうめ込み,部分多様体
2.11 ベクトル場と微分作用素
2.12 ベクトル場と1パラメーター変換群
2.13 リーマン多様体の無限小運動
2.14 パラコンパクト多様体と単位の分割
2.15 多様体の位相に関する種々の注意
2.16 複素多様体
2.17 概複素構造
3.微分形式とテンソル場
3.1 p 次線型形式
3.2 対称テンソルと交代テンソル,外積
付記 対称積と対称多元環
3.3 多様体上の共変テンソル場と微分形式
3.4 テンソル場のリイ微分と微分形式の外微分
3.5 写像による共変テンソル場の変換
3.6 多様体のコホモロジー環
3.7 複素多様体上の複素微分形式
3.8 微分式系と積分多様体
3.9 積分可能な概複素構造への応用
3.10 極大連結積分多様体
4.リイ群と等質空間
4.1 位相群
4.2 位相群の部分群と商空間
4.3 位相群の同型と準同型
4.4 位相群の連結成分
4.5 位相群の等質空間,局所コンパクト群
4.6 リイ群とリイ環
4.7 リイ群上の不変微分形式
4.8 1パラメーター部分群と指数写像
4.9 リイ群の例
4.10 リイ群の標準座標系
4.11 複素リイ群と複素リイ環
4.12 リイ群のリイ部分群
4.13 線型リイ群
4.14 リイ群の商空間および商群
4.15 リイ群の同型と準同型,リイ群の表現
4.16 連結可換リイ群の構造
4.17 1パラメーター部分群の微分可能性
4.18 局所コンパクト群がリイ群になるための条件
4.19 リイ変換群とリイ群の等質空間
4.20 等質空間の例
5.微分形式の積分とその応用
5.1 多様体の向きづけ
5.2 微分形式の積分
5.3 リイ群上の不変積分
5.4 不変積分の応用
5.5 ストークスの定理
5.6 写像度
5.7 ベクトル場の発散,ラプラシアン
あとがき
索引
内容紹介:
多様体は“空間”の概念を近代数学の立場から定式化したものであり、幾何学においてその根底をなすだけにとどまらず、理論物理学の大局的理解にも必要なものである。本書の旧版(初版1965年)は、長年にわたって多くの読者から親しまれ、英語版も刊行された本格的入門書である。
その旧版をもとに、2017年刊行の新装版では、最新の組版技術によって新たに本文を組み直し、レイアウトも刷新して読者の便宜を図った。なお改版にあたっては原則、一部の文字遣いを改めるにとどめ、本文は変更していない。
2017年4月7日刊行、294ページ。
著者について:
松島与三(まつしま よぞう): ウィキペディア
1921年 大阪府に生まれる。旧制浪速高等学校を経て、大阪大学理学部卒業。名古屋大学教授、大阪大学教授などを歴任。理学博士。1962年度朝日賞受章。
言わずもがなの多様体の名著である。1965年の刊行以来、どれほど多くの人がこの本の古くて読みにくい活字の本を我慢して学んだことだろう。
この教科書を使って「2016/自主ゼミ/松島多様体」も行われていたようだ。正誤表もこのページに置かれている。
「多様体入門(数学選書 (5)): 松島与三」- 1965年版
まさに朗報である。来月ようやく読みやすい本が出ることになった。入門書というわりには手ごわい教科書だが、じっくり取り組んでほしい。多様体は大学では選択科目として3年生あるいは4年生で学ぶ。(参考:「大学で学ぶ数学とは(概要編)」)
もう少し易しめのをということならば「多様体 (共立数学講座) : 村上信吾」、さらに易しいのをご所望の方は「多様体の基礎 (基礎数学5) :松本幸夫」をお求めになるとよいだろう。ただし、易しくなるにつれて説明が詳しく丁寧になるのだから、カバーしている項目が少なくなることに注意していただきたい。目次で比較してみるとよいだろう。
また1963年に刊行された名著「ルベーグ積分入門 (数学選書 (4)):伊藤清三」も最新の組版で同じタイミングで刊行されるそうだ。こちらも合わせてどうぞ。
「ルベーグ積分入門(新装版):伊藤清三」- 詳細目次
「線型代数学(新装版): 佐武一郎」も最新の組版で刊行されたわけだし、「裳華房の数学選書」シリーズは順に新しくよみがえっていくことが期待される。
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現代数学への招待:多様体とは何か:志賀浩二
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/7aade4e043ef0b93de491bf674c734f3
多様体の基礎: 松本幸夫著
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/a372a9ed92d55474cdbbb707922dc353
幾何学〈1〉多様体入門:坪井俊
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/b3e1ce8cb8a308649bdf0db23a75e29b
ルベーグ積分入門:伊藤清三
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/686a82d413fe6668cb776488820b1b39
大学で学ぶ数学とは(概要編)
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読者のために
1.序論
1.1 位相空間
1.2 ベクトル空間
1.3 n 次元数空間R^n とC^r 級関数
1.4 逆関数の定理
2.可微分多様体
2.1 多様体の定義
2.2 可微分多様体の例
2.3 可微分関数と局所座標系
付記 可微分構造の従属性と同値性
2.4 可微分写像
2.5 接ベクトルと接ベクトル空間,リーマン計量
2.6 関数の微分と臨界点
2.7 写像の微分
2.8 Sardの定理
2.9 リーマン多様体の運動
2.10 多様体の挿入とうめ込み,部分多様体
2.11 ベクトル場と微分作用素
2.12 ベクトル場と1パラメーター変換群
2.13 リーマン多様体の無限小運動
2.14 パラコンパクト多様体と単位の分割
2.15 多様体の位相に関する種々の注意
2.16 複素多様体
2.17 概複素構造
3.微分形式とテンソル場
3.1 p 次線型形式
3.2 対称テンソルと交代テンソル,外積
付記 対称積と対称多元環
3.3 多様体上の共変テンソル場と微分形式
3.4 テンソル場のリイ微分と微分形式の外微分
3.5 写像による共変テンソル場の変換
3.6 多様体のコホモロジー環
3.7 複素多様体上の複素微分形式
3.8 微分式系と積分多様体
3.9 積分可能な概複素構造への応用
3.10 極大連結積分多様体
4.リイ群と等質空間
4.1 位相群
4.2 位相群の部分群と商空間
4.3 位相群の同型と準同型
4.4 位相群の連結成分
4.5 位相群の等質空間,局所コンパクト群
4.6 リイ群とリイ環
4.7 リイ群上の不変微分形式
4.8 1パラメーター部分群と指数写像
4.9 リイ群の例
4.10 リイ群の標準座標系
4.11 複素リイ群と複素リイ環
4.12 リイ群のリイ部分群
4.13 線型リイ群
4.14 リイ群の商空間および商群
4.15 リイ群の同型と準同型,リイ群の表現
4.16 連結可換リイ群の構造
4.17 1パラメーター部分群の微分可能性
4.18 局所コンパクト群がリイ群になるための条件
4.19 リイ変換群とリイ群の等質空間
4.20 等質空間の例
5.微分形式の積分とその応用
5.1 多様体の向きづけ
5.2 微分形式の積分
5.3 リイ群上の不変積分
5.4 不変積分の応用
5.5 ストークスの定理
5.6 写像度
5.7 ベクトル場の発散,ラプラシアン
あとがき
索引