NHKの字幕が不正確なことも混乱に拍車をかけた。
NHKの日曜討論で今村復興大臣が「ふるさとを捨てるのは簡単」と暴言を吐いたと誤解している人がいまだにいるようだ。
でももう一度動画をよく見てほしい。「ふるさとを捨てるのは簡単」とは言っていない。
帰還困難区域 復興相“帰還しやすい環境整備を急ぐ”- NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170312/k10010908151000.html
この生放送番組をリアルタイムで見た人には次のように聞こえていたことだろう。生放送中は字幕機能をオンにしない限り字幕は表示されていない。発言の前後を含めて文字におこしてみた。
ふるさとを取り戻してもらいたいという施策の一環です。
ふるさとを捨てるというのは簡単ですよ。
だけどそうじゃなくて、戻ってね、とにかく頑張っていくんだという、そういう気持ちをしっかり持ってもらいたい。
問題の箇所は2とおりに解釈できる。
A: ふるさとを捨てるというのは簡単だ
-> ふるさとは簡単に捨てられると今村大臣が思っているの意味
B: ふるさとを捨てると言うのは簡単だ
-> ふるさとを捨てる、と言ってしまうのは簡単だ、しかし現実的、心情的にそれはそれが難しいということはよくわかる。
Bの意味だと今村大臣は「ふるさとを捨てるのは簡単」とは思っていない。AとBではまったく逆に解釈できるのだ。
今回のケースでは日本語の表現がたまたま2とおりの意味にとれてしまうから、Aのほうだと判断して「暴言だ」と思った方が多く見られ、他のニュースサイトや一部野党が反発している結果となっている。
しかし前後の発言、文脈からいってBのほうが今村大臣の発言の趣旨だと考えるのが自然な言語理解だと僕は思う。(被災者が福島に帰還することに賛成なのか反対なのかは別として。)
このような2つの理由によって、いまだに今村大臣に対する反発ツイートは続けられているようである。
理由1: 「~というのは」、「と言うのは」のように2通りに解釈できる日本語の音声表現
理由2: 不正確なNHKの字幕(その結果、Aの意味に限定されてしまった。)
後になって気付いたがNHKの字幕は生放送中にリアルタイムで表示されるものがあり、今回どのように表示されていたかは確認できていない。即座に入力しなければならないからミスも起きやすいだろう。
しかし、トップの画像はニュースのサイトからとったもので、ニュース用の字幕が表示されている。チェックする時間はあるのだから、意味が逆にとられないようNHKの担当者には慎重を期してほしいと思う。
「~というのは」と「~と言うのは」の聞き間違い(というか意味の取り違え)は日常的によく起こりそうだ。相手がどちらの意味で言っているのか気を付けたいし、自分が発言するときも、どちらの意味なのか、言葉を補ったり表現を工夫して誤解が生じないようにしたい。今回の場合、次のように話していれば誤解は防げたのだと思う。
C: 「ふるさとを捨てる」と言うだけなら簡単ですよ。でも現実にそれは簡単なことではありません。
ふだん政治的な記事はなるべく書かないようにしているし、今村大臣を擁護したいわけではない。しかし不正確な情報や思いこみによる騒ぎ、言葉尻をとらえてバッシングをする風潮に気持ち悪いものを感じるので、あえて記事として投稿させていただいた。
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NHKの日曜討論で今村復興大臣が「ふるさとを捨てるのは簡単」と暴言を吐いたと誤解している人がいまだにいるようだ。
でももう一度動画をよく見てほしい。「ふるさとを捨てるのは簡単」とは言っていない。
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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170312/k10010908151000.html
この生放送番組をリアルタイムで見た人には次のように聞こえていたことだろう。生放送中は字幕機能をオンにしない限り字幕は表示されていない。発言の前後を含めて文字におこしてみた。
ふるさとを取り戻してもらいたいという施策の一環です。
ふるさとを捨てるというのは簡単ですよ。
だけどそうじゃなくて、戻ってね、とにかく頑張っていくんだという、そういう気持ちをしっかり持ってもらいたい。
問題の箇所は2とおりに解釈できる。
A: ふるさとを捨てるというのは簡単だ
-> ふるさとは簡単に捨てられると今村大臣が思っているの意味
B: ふるさとを捨てると言うのは簡単だ
-> ふるさとを捨てる、と言ってしまうのは簡単だ、しかし現実的、心情的にそれはそれが難しいということはよくわかる。
Bの意味だと今村大臣は「ふるさとを捨てるのは簡単」とは思っていない。AとBではまったく逆に解釈できるのだ。
今回のケースでは日本語の表現がたまたま2とおりの意味にとれてしまうから、Aのほうだと判断して「暴言だ」と思った方が多く見られ、他のニュースサイトや一部野党が反発している結果となっている。
しかし前後の発言、文脈からいってBのほうが今村大臣の発言の趣旨だと考えるのが自然な言語理解だと僕は思う。(被災者が福島に帰還することに賛成なのか反対なのかは別として。)
このような2つの理由によって、いまだに今村大臣に対する反発ツイートは続けられているようである。
理由1: 「~というのは」、「と言うのは」のように2通りに解釈できる日本語の音声表現
理由2: 不正確なNHKの字幕(その結果、Aの意味に限定されてしまった。)
後になって気付いたがNHKの字幕は生放送中にリアルタイムで表示されるものがあり、今回どのように表示されていたかは確認できていない。即座に入力しなければならないからミスも起きやすいだろう。
しかし、トップの画像はニュースのサイトからとったもので、ニュース用の字幕が表示されている。チェックする時間はあるのだから、意味が逆にとられないようNHKの担当者には慎重を期してほしいと思う。
「~というのは」と「~と言うのは」の聞き間違い(というか意味の取り違え)は日常的によく起こりそうだ。相手がどちらの意味で言っているのか気を付けたいし、自分が発言するときも、どちらの意味なのか、言葉を補ったり表現を工夫して誤解が生じないようにしたい。今回の場合、次のように話していれば誤解は防げたのだと思う。
C: 「ふるさとを捨てる」と言うだけなら簡単ですよ。でも現実にそれは簡単なことではありません。
ふだん政治的な記事はなるべく書かないようにしているし、今村大臣を擁護したいわけではない。しかし不正確な情報や思いこみによる騒ぎ、言葉尻をとらえてバッシングをする風潮に気持ち悪いものを感じるので、あえて記事として投稿させていただいた。
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