「マイ・コンピュータをつかう―周辺機器と活用の実際:安田寿明」
内容:
マイクロ・コンピュータは本体だけでは飾りものでしかない。自分自身の生活設計や仕事に活用しようと思えば、付属機器やソフトウェアの知識が、必要となってくる。これらの理解のため、本書では、マイクロ・コンピュータではじめて「ファイル」という概念で解説を進めた。
グレード・アップには欠くことのできない大容量のメモリの増設や、基本的入出力機器の活用法はもとより、データ通信、テレビジョン受像機によるディスプレイに至るまでを丁寧に処方している。最後に、付録として初歩的な代数知識で複雑な計算が望むままにできる電大版タイニイBASICを掲載したことも本書の特色である。
著者略歴(1978年、本書出版当時の情報)
安田寿明(やすだ・としあき):昭和10年、兵庫県に生まれる。昭和34年、電気通信大学経営工学科卒業後、読売新聞社に勤務。編集局社会部員、米国特派員、社長直属総合計画室員などを経て、昭和45年退社。現在東京電機大学工学部電気通信工学科助教授。『知識産業』(ダイヤモンド社)などのほか、情報産業、漢字情報処理システム、有線テレビジョンに関する著書、論文が多数ある。
理数系書籍のレビュー記事は本書で227冊目。(マイコンは電子工学系だが広い意味で理系としておく。)
1976年にマイコンキットが登場する4年も前から、自分用のコンピュータを6台も作り上げた著者によるマイコン入門の書。この本によって多くの人がマイコンによって何ができるのかを正しく理解するようになった。未来への夢が生き生きと語られている安田寿明先生が42歳のときにお書きになった「マイ・コンピュータ3部作」の3冊目のレビュー記事。完結編である。
この本は僕が中学3年のときに刊行されたのだが当時の僕には難しくて購入していなかった。35年たって初めて読んだことになる。大人になってから電子回路やコンピュータの知識は学んでいるとはいえハードウェア系については初心者同然なので読むのに時間がかかってしまった。
1冊めの「マイ・コンピュータ入門」は260ページ、2冊めの「マイ・コンピュータを作る」が226ページあるのに対し、この3冊目は本文だけで340ページ、付録が37ページある。おまけに活字も最初の2冊より小さめだ。
章立てと大まかな内容は次のとおり。(詳細な目次は記事のいちばん下に書いておいた。)
第1章:初歩コンピュータ・システム
この章では子供向けの「おもちゃコンピュータ」として販売されている「ナショナル・パナキット KX-33」というコンピュータの回路や使われている部品、内蔵プログラムを解析した結果を解説し、電子時計や磁気センサ、光センサ、タイムスイッチなどの活用例を紹介する。内蔵プログラムのおかげで詳しい知識がない子供でも遊べる設計になっているが、それは同時に使用方法に厳しい制限を与えることになる。「至れりつくせりは、かえって不便」なのだ。
KX-33 で使われているのはMN1400というマイクロ・コンピュータLSIで、コンピュータとして最低限必要な機能(ROMやRAM、I/Oポート)を備えているので、これだけでもコンピュータとして機能する。章の最後ではこのLSIを内蔵したカラー・テレビ(もちろんアナログテレビ)の例が紹介され、電源スイッチ、チャンネル切り替え、音量調節、リモコン制御などの機能がどのように実装されているかが解説される。
第2章:ファイル・システムの設計の基本
この章では「ファイル」という考え方を中心に話が進む。CPUと周辺機器との間でやり取りされるデータの流れをすべて「ファイル」という考え方でとらえることでプログラムを統一的、簡潔に行うことができるようになる。メモリーもCPUにとっては周辺機器のひとつである。
この時代にはすでにOSは大型コンピュータでは使われていたが、マイコンには実装されていない。OSの開発費が膨大であったことと、メモリー容量が足りなかったためだ。したがってファイルに対するデータの読み書きは機械語のプログラミングでどのように行うか意識して書かなければならない。ファイルを構成するレコードの考え方、Intel 2101というメモリーLSIを使ってどのようにファイルを構成するかなどが解説される。本書で紹介されているメモリー(Intel 2101)はたった128バイト(キロバイトではない)のLSIだ。そして複数のIntel 2101を組み合わせて1Kバイト、8Kバイトのメモリーに増設する方法が紹介される。現在(2013年)では増設メモリーカードを挿せばすむだけなのだが1978年当時はメモリーLSIを自分でプリント基板上に配線しなければならなかったのだ。
第3章:メモリ・ファイル拡張の実際
「メモリー増設」の話はさらに進む。Intel 2101を組み合わせて64Kバイトという「大容量」のメモリーを作るためには512個のLSIが必要になる。この章ではその方法が回路図付きで説明される。1978年当時、1Kバイトのメモリーを揃えるためには3千円ほどかかった。(64Kバイトだと20万円、1Gバイトだと31億円!しかしCPUは8ビットなので64Kバイトが使える最大サイズである。)
後半ではメモリーの種類と性質、読み込み書き込みの方法が詳細に解説される。(リフレッシュが必要なダイナミックRAM、PROM、EPROMなど)
第4章:シーケンシャル・ファイル・システムの形成
この章では入出力ポートの設計から始まり「シーケンシャル・ファイル」として取り扱われる周辺機器について解説される。プログラムやデータの読み書き用周辺機器として当時まだ使われていた紙テープ・リーダの例が取り上げられるのだが、手動式のものがあったことに驚かされた。
手動式紙テープ・リーダ(HR-100)リコー電子工業(株)
第5章:楽しいアプリケーション・ファイル
なぜこの章が「アプリケーション・ファイル」というタイトルなのかよくわからないのだが、この章ではコンピュータ間通信の方法についての解説が行われる。通信によるデータの流れも「シーケンシャル・ファイル」のひとつである。無線によるデータ通信、音響カプラを使った電話回線経由の通信の例が詳細に説明される。無線によるデータ通信は「技術的には可能だが、法律を順守しなければならないので個人による実現は困難である」ことが強調されている。無線によるデータ通信速度は45ビット/秒、音響カプラ(電話回線)によるデータ通信速度は300ビット/秒である。ちなみに1.4Mバイトの画像ファイルを音響カプラの方法で受信するためには最短でも11時間ほどかかってしまうことになる。
「インターネット」はおろかモデムを使ったダイヤルアップ接続もなかった頃の話である。
第6章:ファミリイ・ファイルのあれこれ
CPUと対応付けて製品化される「ファミリイLSI」の発達によって(アナログ)テレビを入出力機器として使えるようになってきた。出力(表示)はブラウン管であり、入力はテレビ画面をなぞるライト・ペンである。この章ではマイコンからどのようにしてテレビ出力を行うのか、またライト・ペンによる入力のしくみ、インタフェース回路の作り方が解説される。ここで解説されるテレビ出力の方法は初代ファミコンと同じようなRF接続で、テレビのアンテナ端子にビデオ信号を直接入力する方法だ。後に一般的に使われるようになったコンポジットビデオ出力(赤白黄の端子のケーブルを使う方法)ではない。コンピュータから出力される文字や図形をRF出力(アナログテレビの電波として出力)するための回路も紹介されている。
後半ではASCIIキーボードをマイコンに接続するためのインタフェース回路、デジタル・カセットテープ、フロッピーディスクなどのディスク・オペレーティング・システム(DOS)のためのインタフェース回路が紹介される。この本で紹介されている「ミニ・フロッピーディスク」とは8インチで、記憶容量が実質44.8Kバイトのものである。(僕がFM-7につなげて使ったことのある5.25インチのフロッピーディスクは両面倍密度-2Dの規格で容量が約320Kバイトだったと思う。)
第7章:プロセッサ・ファイルのハードとソフト
マイコンを使って「電卓」を作るにはどうしたらよいか?この章では「数値演算用LSI」を使った回路を設計する方法が解説される。電卓を作ることは想像以上に難しいことなのだ。(参考記事:「電卓を作りたいという妄想」)
次にプログラミング言語での足し算の計算式「A=A+B」の話からBASIC言語へと話が展開され、東大版、電大版などのTiny BASICが紹介される。
付録(付属参考資料編)
資料1〜3では8080系CPUや6800系CPUによるファイル例、SC/MPによるBASIC言語プロセッサが紹介される。
資料4:計算プロセッサ・ファイルMM57109を活用するための基本サブルーチン例
資料5:電大版Tiny BASICの概要
資料6:Tiny BASICによるプログラム例
感想:
とにかく回路図が多い「専門書」だった。当時はデバイス・ドライバーどころかOSもないのだから周辺機器をつなげるためにはすべて手作りするしかない。ケーブルやコネクタもないから部品はすべてプリント基板上で「配線」するのである。1978年の頃のコンピュータ自作とはそのような状況だったのだ。
本書で解説されているマイコン技術は現在でも使われているものばかりだ。近年市販されているハードウェア系の解説書ではあえて説明されていない事柄もたくさん書かれている。
現代でもコンピュータ自作する人はいるが、別々に購入したマザーボードやハードディスク、電源ユニット(、そしてケース)などを決められた規格のケーブルやコネクターでつなげばよいだけだ。1日もあれば完成してしまうだろう。
その一方、最新型のマイコンを買ってきて基板から回路を自作したりCPUエミュレータをプログラミングしたりするマニアも少なからずいることもネットを検索するとわかる。昔の時代の「電子マニア系アキバおたく」の精神は今でも受け継がれているようだ。
本書の中で特に印象に残ったのは次のようなことだ。
1)1978年当時のメモリー・サイズ、価格
64Kバイトのメモリーは当時としては「大容量」でLSIを512個も使わなければ実現できなかったのには驚かされた。このたった128バイトのメモリー用LSI(Intel 2101)のピンの数は22本。いったいどれだけの数の配線をしなければならないのだろう。(笑)(512 x 22 = 11,264)
また1978年当時、1Kバイトのメモリーを揃えるためには3千円ほどかかった。64Kバイトだと20万円、1Gバイトだと31億円!(しかしCPUは8ビットなので64Kバイトが使える最大サイズである。)
ダイナミックRAM(メモリー)128バイト(=1024ビット)のLSIに内蔵されているトランジスタ素子は1024個だから64Kバイトだとトランジスタ素子52万個、1Gバイトだと86億個にもなる。ものすごい集積度だ。
2)紙テープリーダー
紙テープを使ってデータの読み書きをしていたのは知っていたが、手動式の紙テープリーダが売られていたとは。。。この装置の値段は当時1万7千円ほどだったそうだ。
3)フロッピーディスク、クロスアセンブラ、DOS、Tiny BASIC
今となってはすたれてしまった過去の遺物、古臭い技術も当時からすれば今後展開される新技術である。フロッピーディスクやクロスアセンブラ、DOS、Tiny BASICのことが「これからはすごいことになる。」と夢いっぱいに語られているのがとても新鮮かつ面白く思えた。
「マイ・コンピュータ入門―コンピュータはあなたにもつくれる:安田寿明」(リンク2)
「マイ・コンピュータをつくる―組み立てのテクニック:安田寿明」(リンク2)
「マイ・コンピュータをつかう―周辺機器と活用の実際:安田寿明」
関連記事:
安田寿明先生の「マイ・コンピュータ」3部作(ブルーバックス)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/e54e4eb38380ff2ff2f51747ca7b4f75
マイ・コンピュータ入門―コンピュータはあなたにもつくれる:安田寿明
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/997e2c40fda774b25ebd5561336a7bfe
マイ・コンピュータをつくる―組み立てのテクニック:安田寿明
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d3a8f49500fa0934e99e4c8c63993204
NEC TK-80やワンボードマイコンのこと
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/36db2417701c58efa1ac81343e70227b
真空管式コンピュータへのノスタルジア(EDSAC)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/14c9aeedfcda78c9fd9ff4b677435283
ファインマン計算機科学:ファインマン, A.ヘイ, R.アレン
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/4f7f453019fd463ed2bfdeaa7b288d79
量子コンピュータ入門:宮野健次郎、古澤明
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/ef75709187cf4b35a12f2d9fdf73a320
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「マイ・コンピュータをつかう―周辺機器と活用の実際:安田寿明」
まえがき
第1章:初歩コンピュータ・システム
- 遊び中心のマイコン・キット
- 拡張するのは使う人の責任
- 自分の夢を実現するには
- コンピュータなら、なんでもできる?
- 至れりつくせりは、かえって不便
- コンピュータ動作理解のために
- KX-33のハードウェア
- 動作のカギ、内蔵プログラム
- データ文法と機能構成
- 電源周波数活用の電子時計
- 3種類のセンサ
- リード・スイッチで磁気センサ
- 光で感じるホト・センサ
- センサ・インタフェース
- タイム・スイッチへの活用
- 1石コンピュータの用途
- コンピュータ化カラー・テレビ受像機
第2章:ファイル・システムの設計の基本
- 多目的に利用できるコンピュータ
- プログラミングの知識をマスターする
- ファイルという概念の理解
- OSとモニタ
- 途方もないOS開発費
- レコード・サイズ
- メモリ・ファイルの実際
- 普及型メモリの2101によるファイル
- アドレス・セレクトの方法
- 1バイト単位のレコード構成
- 2101メモリ・ファイルの拡張方法
第3章:メモリ・ファイル拡張の実際
- アドレス・デコードの実際
- 大容量ファイル化の方法
- ダイナミックRAMの活用
- むずかしいリフレッシュ操作
- ホーム・コンピュータ既製品はダイナミックRAM
- ファイル・システムの真髄-ROM
- マイコン・キット・モニタROMの活用
- ROMを外部ファイルとして着脱交換も
- アドレス配置はRAMと同じ
- ヒューズ切断PROM
- EPROMの動作原理
- 書き込みと消去をするには
- バス・ラインのシステム形成
- 駆動電流容量で制限が
- TTLコンパチブルの性能限界
- ハイ・インピーダンスのMOS入出力
- 配線延長に有利なTTL
- バッファ回路の実例
- 負論理バス・ラインの利点
- 単方向出力のアドレス・バス
- DMA機能の基本
- DMAはCPU処理より高速
- バースト・モードとサイクル・スチール
- DMAファイルの応用
- 高性能複写機相当のDMA
第4章:シーケンシャル・ファイル・システムの形成
- 内部ファイルと外部ファイル
- シーケンシャル・ファイルとは
- ファイルのスタック化
- 無限大スタックを考える
- 入力ポートの設計
- 入出力ポートの設計
- 紙テープの規格
- 紙テープ入出力の基本
- 手動紙テープ・リーダでの実例
- 読み取り機構の仕組み
- スプロケット信号の役割
- 監視プログラムの基本
- 読み込みデータのスタック化
- チャタリング除去対策
- リーダ操作の高度化
- 連続読み取りの手順
- 時間整合もインタフェースの役割
- データ入力と状態制御
- 総合的入力操作の基本
第5章:楽しいアプリケーション・ファイル
- 遠隔地とのデータ通信
- シーケンシャル・ファイルでの直列データ処理
- 電流ループと半二重通信
- 調歩式データ通信の基本
- 直列信号のプログラム手順
- 調歩式信号のハードウェア処理
- オーディオ・テープの応用
- カンサスシティ規格
- FSK記録の復調方式
- データ通信への応用
- データ通信の技術規則
- 送信機インタフェース
- 受信機とのインタフェース
- 音響カプラの利用
- 自作機器でも認定可能
- 手続きをめんどうがらずに
- きびしい罰則の通信法規
- まず電信級の免許取得を
- ピギーバック・データ通信
第6章:ファミリイ・ファイルのあれこれ
- CPUとファイル・システム
- ファイル内蔵の1石CPU
- 便利なTVTファイル
- レーダー技術とコンピュータの結合
- マイ・コンピュータ時代予測の勝利者
- TVTの設計基準
- 32文字詰づめ16行表示で
- ライト・ペンの動作原理
- 文字表示にはCG活用
- 文字符号化メモリ・ファイル
- TVTの基本構成
- TV映像信号と同期信号
- 同期信号を発生するには
- 走査カウンタの機能
- ビデオ・ラムとDMA
- コンピュータ化TVT
- “遊び時間”逆活用のTVT方式も
- 割り込み処理の活用
- インタラプト動作の仕組み
- プログラマブル入出力ポート
- CRTコントローラ
- カラー化の基本知識
- DA変換器を作るには
- AD変換でジョイスティック・コントロール
- TV電波のつくり方
- ビデオ信号の直結法
- ASCIIキーボード
- 固定長レコードとは
- 可変長レコード機器
- ディジタル・カセット・テープ
- ディスク・ファイルの実際
- ディスク・オペレーティング・システム
第7章:プロセッサ・ファイルのハードとソフト
- 計算が苦手のコンピュータ
- “ルート一発”の方が便利
- サラリー遅配・欠配の危機も
- 電卓を組み込む
- 計算専用プロセッサ
- ポーランド記法が基本
- 高速乗算器の活用
- ポーランドと逆ポーランド
- 代数式ではどうか
- BASIC言語
- BASICの操作
- BASICの歴史
- わかること?使うこと?
- 通訳者-BASIC
- タイニイBASIC
- サイコロ(乱数)は必須条件
- PA版BASICの登場
- 日本では東大版が標準に
- 6800系BASIC
- フロッピィ・ロムのアイデア
- 性能と評判の差
- 電大版タイニイBASICプロセッサ
- BASICの柔軟な機能
- BASICの標準化
- 組み立て半日、活用は一生がかり
- 繰り返し処理の基本
- ループ処理のもうひとつの方法
- ノンBASICプログラミング
- “定石”を覚えよう
- プログラムのシステム構造
- 固い構造と柔らかい構造
- 電大版BASICの特色と移植の注意点
- なにをどのように育てるか
付録(付属参考資料編)
- 資料1:8080系CPUファイル
8080A本体システムCPUファイル例、i8085によるCPUファイル例、Z80によるCPU
ファイル例、Z80プロセッサ用ダイナミック RAMメモリ・ファイル構成例
- 資料2:SC/MPによるBASIC言語プロセッサ
SC/MPのNIBLプロセッサ・ファイル例
- 資料3:6800系CPUファイル
6800プロセッサ・ファイル例、MC6802および相当品でのCPUファイル例、MIKBUG
モニタ・ファイル例
- 資料4:市販のマイコン・キット拡張システムのファイル構成
LKIT-16のファイル・システム構成、TK-80BSのファイル・システム構成
- 資料4:計算プロセッサ・ファイルMM57109を活用するための基本サブルーチン例
- 資料5:電大版Tiny BASICの概要
- 資料6:Tiny BASICによるプログラム例
TK-80BSによる宇宙船の表示、電大版Tiny BASICによるStar Trek
内容:
マイクロ・コンピュータは本体だけでは飾りものでしかない。自分自身の生活設計や仕事に活用しようと思えば、付属機器やソフトウェアの知識が、必要となってくる。これらの理解のため、本書では、マイクロ・コンピュータではじめて「ファイル」という概念で解説を進めた。
グレード・アップには欠くことのできない大容量のメモリの増設や、基本的入出力機器の活用法はもとより、データ通信、テレビジョン受像機によるディスプレイに至るまでを丁寧に処方している。最後に、付録として初歩的な代数知識で複雑な計算が望むままにできる電大版タイニイBASICを掲載したことも本書の特色である。
著者略歴(1978年、本書出版当時の情報)
安田寿明(やすだ・としあき):昭和10年、兵庫県に生まれる。昭和34年、電気通信大学経営工学科卒業後、読売新聞社に勤務。編集局社会部員、米国特派員、社長直属総合計画室員などを経て、昭和45年退社。現在東京電機大学工学部電気通信工学科助教授。『知識産業』(ダイヤモンド社)などのほか、情報産業、漢字情報処理システム、有線テレビジョンに関する著書、論文が多数ある。
理数系書籍のレビュー記事は本書で227冊目。(マイコンは電子工学系だが広い意味で理系としておく。)
1976年にマイコンキットが登場する4年も前から、自分用のコンピュータを6台も作り上げた著者によるマイコン入門の書。この本によって多くの人がマイコンによって何ができるのかを正しく理解するようになった。未来への夢が生き生きと語られている安田寿明先生が42歳のときにお書きになった「マイ・コンピュータ3部作」の3冊目のレビュー記事。完結編である。
この本は僕が中学3年のときに刊行されたのだが当時の僕には難しくて購入していなかった。35年たって初めて読んだことになる。大人になってから電子回路やコンピュータの知識は学んでいるとはいえハードウェア系については初心者同然なので読むのに時間がかかってしまった。
1冊めの「マイ・コンピュータ入門」は260ページ、2冊めの「マイ・コンピュータを作る」が226ページあるのに対し、この3冊目は本文だけで340ページ、付録が37ページある。おまけに活字も最初の2冊より小さめだ。
章立てと大まかな内容は次のとおり。(詳細な目次は記事のいちばん下に書いておいた。)
第1章:初歩コンピュータ・システム
この章では子供向けの「おもちゃコンピュータ」として販売されている「ナショナル・パナキット KX-33」というコンピュータの回路や使われている部品、内蔵プログラムを解析した結果を解説し、電子時計や磁気センサ、光センサ、タイムスイッチなどの活用例を紹介する。内蔵プログラムのおかげで詳しい知識がない子供でも遊べる設計になっているが、それは同時に使用方法に厳しい制限を与えることになる。「至れりつくせりは、かえって不便」なのだ。
KX-33 で使われているのはMN1400というマイクロ・コンピュータLSIで、コンピュータとして最低限必要な機能(ROMやRAM、I/Oポート)を備えているので、これだけでもコンピュータとして機能する。章の最後ではこのLSIを内蔵したカラー・テレビ(もちろんアナログテレビ)の例が紹介され、電源スイッチ、チャンネル切り替え、音量調節、リモコン制御などの機能がどのように実装されているかが解説される。
第2章:ファイル・システムの設計の基本
この章では「ファイル」という考え方を中心に話が進む。CPUと周辺機器との間でやり取りされるデータの流れをすべて「ファイル」という考え方でとらえることでプログラムを統一的、簡潔に行うことができるようになる。メモリーもCPUにとっては周辺機器のひとつである。
この時代にはすでにOSは大型コンピュータでは使われていたが、マイコンには実装されていない。OSの開発費が膨大であったことと、メモリー容量が足りなかったためだ。したがってファイルに対するデータの読み書きは機械語のプログラミングでどのように行うか意識して書かなければならない。ファイルを構成するレコードの考え方、Intel 2101というメモリーLSIを使ってどのようにファイルを構成するかなどが解説される。本書で紹介されているメモリー(Intel 2101)はたった128バイト(キロバイトではない)のLSIだ。そして複数のIntel 2101を組み合わせて1Kバイト、8Kバイトのメモリーに増設する方法が紹介される。現在(2013年)では増設メモリーカードを挿せばすむだけなのだが1978年当時はメモリーLSIを自分でプリント基板上に配線しなければならなかったのだ。
第3章:メモリ・ファイル拡張の実際
「メモリー増設」の話はさらに進む。Intel 2101を組み合わせて64Kバイトという「大容量」のメモリーを作るためには512個のLSIが必要になる。この章ではその方法が回路図付きで説明される。1978年当時、1Kバイトのメモリーを揃えるためには3千円ほどかかった。(64Kバイトだと20万円、1Gバイトだと31億円!しかしCPUは8ビットなので64Kバイトが使える最大サイズである。)
後半ではメモリーの種類と性質、読み込み書き込みの方法が詳細に解説される。(リフレッシュが必要なダイナミックRAM、PROM、EPROMなど)
第4章:シーケンシャル・ファイル・システムの形成
この章では入出力ポートの設計から始まり「シーケンシャル・ファイル」として取り扱われる周辺機器について解説される。プログラムやデータの読み書き用周辺機器として当時まだ使われていた紙テープ・リーダの例が取り上げられるのだが、手動式のものがあったことに驚かされた。
手動式紙テープ・リーダ(HR-100)リコー電子工業(株)
第5章:楽しいアプリケーション・ファイル
なぜこの章が「アプリケーション・ファイル」というタイトルなのかよくわからないのだが、この章ではコンピュータ間通信の方法についての解説が行われる。通信によるデータの流れも「シーケンシャル・ファイル」のひとつである。無線によるデータ通信、音響カプラを使った電話回線経由の通信の例が詳細に説明される。無線によるデータ通信は「技術的には可能だが、法律を順守しなければならないので個人による実現は困難である」ことが強調されている。無線によるデータ通信速度は45ビット/秒、音響カプラ(電話回線)によるデータ通信速度は300ビット/秒である。ちなみに1.4Mバイトの画像ファイルを音響カプラの方法で受信するためには最短でも11時間ほどかかってしまうことになる。
「インターネット」はおろかモデムを使ったダイヤルアップ接続もなかった頃の話である。
第6章:ファミリイ・ファイルのあれこれ
CPUと対応付けて製品化される「ファミリイLSI」の発達によって(アナログ)テレビを入出力機器として使えるようになってきた。出力(表示)はブラウン管であり、入力はテレビ画面をなぞるライト・ペンである。この章ではマイコンからどのようにしてテレビ出力を行うのか、またライト・ペンによる入力のしくみ、インタフェース回路の作り方が解説される。ここで解説されるテレビ出力の方法は初代ファミコンと同じようなRF接続で、テレビのアンテナ端子にビデオ信号を直接入力する方法だ。後に一般的に使われるようになったコンポジットビデオ出力(赤白黄の端子のケーブルを使う方法)ではない。コンピュータから出力される文字や図形をRF出力(アナログテレビの電波として出力)するための回路も紹介されている。
後半ではASCIIキーボードをマイコンに接続するためのインタフェース回路、デジタル・カセットテープ、フロッピーディスクなどのディスク・オペレーティング・システム(DOS)のためのインタフェース回路が紹介される。この本で紹介されている「ミニ・フロッピーディスク」とは8インチで、記憶容量が実質44.8Kバイトのものである。(僕がFM-7につなげて使ったことのある5.25インチのフロッピーディスクは両面倍密度-2Dの規格で容量が約320Kバイトだったと思う。)
第7章:プロセッサ・ファイルのハードとソフト
マイコンを使って「電卓」を作るにはどうしたらよいか?この章では「数値演算用LSI」を使った回路を設計する方法が解説される。電卓を作ることは想像以上に難しいことなのだ。(参考記事:「電卓を作りたいという妄想」)
次にプログラミング言語での足し算の計算式「A=A+B」の話からBASIC言語へと話が展開され、東大版、電大版などのTiny BASICが紹介される。
付録(付属参考資料編)
資料1〜3では8080系CPUや6800系CPUによるファイル例、SC/MPによるBASIC言語プロセッサが紹介される。
資料4:計算プロセッサ・ファイルMM57109を活用するための基本サブルーチン例
資料5:電大版Tiny BASICの概要
資料6:Tiny BASICによるプログラム例
感想:
とにかく回路図が多い「専門書」だった。当時はデバイス・ドライバーどころかOSもないのだから周辺機器をつなげるためにはすべて手作りするしかない。ケーブルやコネクタもないから部品はすべてプリント基板上で「配線」するのである。1978年の頃のコンピュータ自作とはそのような状況だったのだ。
本書で解説されているマイコン技術は現在でも使われているものばかりだ。近年市販されているハードウェア系の解説書ではあえて説明されていない事柄もたくさん書かれている。
現代でもコンピュータ自作する人はいるが、別々に購入したマザーボードやハードディスク、電源ユニット(、そしてケース)などを決められた規格のケーブルやコネクターでつなげばよいだけだ。1日もあれば完成してしまうだろう。
その一方、最新型のマイコンを買ってきて基板から回路を自作したりCPUエミュレータをプログラミングしたりするマニアも少なからずいることもネットを検索するとわかる。昔の時代の「電子マニア系アキバおたく」の精神は今でも受け継がれているようだ。
本書の中で特に印象に残ったのは次のようなことだ。
1)1978年当時のメモリー・サイズ、価格
64Kバイトのメモリーは当時としては「大容量」でLSIを512個も使わなければ実現できなかったのには驚かされた。このたった128バイトのメモリー用LSI(Intel 2101)のピンの数は22本。いったいどれだけの数の配線をしなければならないのだろう。(笑)(512 x 22 = 11,264)
また1978年当時、1Kバイトのメモリーを揃えるためには3千円ほどかかった。64Kバイトだと20万円、1Gバイトだと31億円!(しかしCPUは8ビットなので64Kバイトが使える最大サイズである。)
ダイナミックRAM(メモリー)128バイト(=1024ビット)のLSIに内蔵されているトランジスタ素子は1024個だから64Kバイトだとトランジスタ素子52万個、1Gバイトだと86億個にもなる。ものすごい集積度だ。
2)紙テープリーダー
紙テープを使ってデータの読み書きをしていたのは知っていたが、手動式の紙テープリーダが売られていたとは。。。この装置の値段は当時1万7千円ほどだったそうだ。
3)フロッピーディスク、クロスアセンブラ、DOS、Tiny BASIC
今となってはすたれてしまった過去の遺物、古臭い技術も当時からすれば今後展開される新技術である。フロッピーディスクやクロスアセンブラ、DOS、Tiny BASICのことが「これからはすごいことになる。」と夢いっぱいに語られているのがとても新鮮かつ面白く思えた。
「マイ・コンピュータ入門―コンピュータはあなたにもつくれる:安田寿明」(リンク2)
「マイ・コンピュータをつくる―組み立てのテクニック:安田寿明」(リンク2)
「マイ・コンピュータをつかう―周辺機器と活用の実際:安田寿明」
関連記事:
安田寿明先生の「マイ・コンピュータ」3部作(ブルーバックス)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/e54e4eb38380ff2ff2f51747ca7b4f75
マイ・コンピュータ入門―コンピュータはあなたにもつくれる:安田寿明
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マイ・コンピュータをつくる―組み立てのテクニック:安田寿明
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NEC TK-80やワンボードマイコンのこと
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/36db2417701c58efa1ac81343e70227b
真空管式コンピュータへのノスタルジア(EDSAC)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/14c9aeedfcda78c9fd9ff4b677435283
ファインマン計算機科学:ファインマン, A.ヘイ, R.アレン
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/4f7f453019fd463ed2bfdeaa7b288d79
量子コンピュータ入門:宮野健次郎、古澤明
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「マイ・コンピュータをつかう―周辺機器と活用の実際:安田寿明」
まえがき
第1章:初歩コンピュータ・システム
- 遊び中心のマイコン・キット
- 拡張するのは使う人の責任
- 自分の夢を実現するには
- コンピュータなら、なんでもできる?
- 至れりつくせりは、かえって不便
- コンピュータ動作理解のために
- KX-33のハードウェア
- 動作のカギ、内蔵プログラム
- データ文法と機能構成
- 電源周波数活用の電子時計
- 3種類のセンサ
- リード・スイッチで磁気センサ
- 光で感じるホト・センサ
- センサ・インタフェース
- タイム・スイッチへの活用
- 1石コンピュータの用途
- コンピュータ化カラー・テレビ受像機
第2章:ファイル・システムの設計の基本
- 多目的に利用できるコンピュータ
- プログラミングの知識をマスターする
- ファイルという概念の理解
- OSとモニタ
- 途方もないOS開発費
- レコード・サイズ
- メモリ・ファイルの実際
- 普及型メモリの2101によるファイル
- アドレス・セレクトの方法
- 1バイト単位のレコード構成
- 2101メモリ・ファイルの拡張方法
第3章:メモリ・ファイル拡張の実際
- アドレス・デコードの実際
- 大容量ファイル化の方法
- ダイナミックRAMの活用
- むずかしいリフレッシュ操作
- ホーム・コンピュータ既製品はダイナミックRAM
- ファイル・システムの真髄-ROM
- マイコン・キット・モニタROMの活用
- ROMを外部ファイルとして着脱交換も
- アドレス配置はRAMと同じ
- ヒューズ切断PROM
- EPROMの動作原理
- 書き込みと消去をするには
- バス・ラインのシステム形成
- 駆動電流容量で制限が
- TTLコンパチブルの性能限界
- ハイ・インピーダンスのMOS入出力
- 配線延長に有利なTTL
- バッファ回路の実例
- 負論理バス・ラインの利点
- 単方向出力のアドレス・バス
- DMA機能の基本
- DMAはCPU処理より高速
- バースト・モードとサイクル・スチール
- DMAファイルの応用
- 高性能複写機相当のDMA
第4章:シーケンシャル・ファイル・システムの形成
- 内部ファイルと外部ファイル
- シーケンシャル・ファイルとは
- ファイルのスタック化
- 無限大スタックを考える
- 入力ポートの設計
- 入出力ポートの設計
- 紙テープの規格
- 紙テープ入出力の基本
- 手動紙テープ・リーダでの実例
- 読み取り機構の仕組み
- スプロケット信号の役割
- 監視プログラムの基本
- 読み込みデータのスタック化
- チャタリング除去対策
- リーダ操作の高度化
- 連続読み取りの手順
- 時間整合もインタフェースの役割
- データ入力と状態制御
- 総合的入力操作の基本
第5章:楽しいアプリケーション・ファイル
- 遠隔地とのデータ通信
- シーケンシャル・ファイルでの直列データ処理
- 電流ループと半二重通信
- 調歩式データ通信の基本
- 直列信号のプログラム手順
- 調歩式信号のハードウェア処理
- オーディオ・テープの応用
- カンサスシティ規格
- FSK記録の復調方式
- データ通信への応用
- データ通信の技術規則
- 送信機インタフェース
- 受信機とのインタフェース
- 音響カプラの利用
- 自作機器でも認定可能
- 手続きをめんどうがらずに
- きびしい罰則の通信法規
- まず電信級の免許取得を
- ピギーバック・データ通信
第6章:ファミリイ・ファイルのあれこれ
- CPUとファイル・システム
- ファイル内蔵の1石CPU
- 便利なTVTファイル
- レーダー技術とコンピュータの結合
- マイ・コンピュータ時代予測の勝利者
- TVTの設計基準
- 32文字詰づめ16行表示で
- ライト・ペンの動作原理
- 文字表示にはCG活用
- 文字符号化メモリ・ファイル
- TVTの基本構成
- TV映像信号と同期信号
- 同期信号を発生するには
- 走査カウンタの機能
- ビデオ・ラムとDMA
- コンピュータ化TVT
- “遊び時間”逆活用のTVT方式も
- 割り込み処理の活用
- インタラプト動作の仕組み
- プログラマブル入出力ポート
- CRTコントローラ
- カラー化の基本知識
- DA変換器を作るには
- AD変換でジョイスティック・コントロール
- TV電波のつくり方
- ビデオ信号の直結法
- ASCIIキーボード
- 固定長レコードとは
- 可変長レコード機器
- ディジタル・カセット・テープ
- ディスク・ファイルの実際
- ディスク・オペレーティング・システム
第7章:プロセッサ・ファイルのハードとソフト
- 計算が苦手のコンピュータ
- “ルート一発”の方が便利
- サラリー遅配・欠配の危機も
- 電卓を組み込む
- 計算専用プロセッサ
- ポーランド記法が基本
- 高速乗算器の活用
- ポーランドと逆ポーランド
- 代数式ではどうか
- BASIC言語
- BASICの操作
- BASICの歴史
- わかること?使うこと?
- 通訳者-BASIC
- タイニイBASIC
- サイコロ(乱数)は必須条件
- PA版BASICの登場
- 日本では東大版が標準に
- 6800系BASIC
- フロッピィ・ロムのアイデア
- 性能と評判の差
- 電大版タイニイBASICプロセッサ
- BASICの柔軟な機能
- BASICの標準化
- 組み立て半日、活用は一生がかり
- 繰り返し処理の基本
- ループ処理のもうひとつの方法
- ノンBASICプログラミング
- “定石”を覚えよう
- プログラムのシステム構造
- 固い構造と柔らかい構造
- 電大版BASICの特色と移植の注意点
- なにをどのように育てるか
付録(付属参考資料編)
- 資料1:8080系CPUファイル
8080A本体システムCPUファイル例、i8085によるCPUファイル例、Z80によるCPU
ファイル例、Z80プロセッサ用ダイナミック RAMメモリ・ファイル構成例
- 資料2:SC/MPによるBASIC言語プロセッサ
SC/MPのNIBLプロセッサ・ファイル例
- 資料3:6800系CPUファイル
6800プロセッサ・ファイル例、MC6802および相当品でのCPUファイル例、MIKBUG
モニタ・ファイル例
- 資料4:市販のマイコン・キット拡張システムのファイル構成
LKIT-16のファイル・システム構成、TK-80BSのファイル・システム構成
- 資料4:計算プロセッサ・ファイルMM57109を活用するための基本サブルーチン例
- 資料5:電大版Tiny BASICの概要
- 資料6:Tiny BASICによるプログラム例
TK-80BSによる宇宙船の表示、電大版Tiny BASICによるStar Trek