「東大教授が語る、東大新入生のための数学ブックガイド」
内容紹介:
最高学府の数学の扉が、いま開かれる。新入生必読113選。!
東大教授の先生方による、東大新入学生のための数理科学ブックガイド。
東大で実際に教鞭をとる先生方ならではの視点で、日本および世界をこれから背負って立つ東大等の新入学生向けに、数理科学の書籍を紹介。
「新入生がすぐ読める本」「専門課程に進んでから読んで欲しい本」「英語等の外国語で書かれた本」「自然科学,社会科学,人文科学等,すべてのジャンルより選んだ本」の4冊を、約30人の教授がそれぞれ選んだ。新入生への手書きメッセージも掲載。 2014年刊行、240ページ。
監修者、著者について:
監修者: 落合卓四郎
著者: 合原一幸、新井仁之、石井志保子、稲葉 寿、織田孝幸、片岡清臣、河東泰之、儀我美一、楠岡成雄、国友直人、河野俊丈、斎藤 毅、坂村 健、志甫 淳、高橋明彦、竹村彰通、辻 雄、寺杣友秀、時弘哲治、中村 周、西成活裕、萩谷昌己、平地健吾、二木昭人、俣野 博、宮岡洋一、山本昌宏、吉川 洋、吉田朋広
理数系書籍のレビュー記事は本書で269冊目。
タイトルに2つも「東大」が入っているので、東大卒ではない僕は嫌味っぽい名前の本だなと僻んで(ひがんで)しまう。「東大教授が語る、理数系大学生のための数学ブックガイド」でもよいではないかと。
でも内容がしっかりしていれば問題はないので「いい本見つけたな~。」と、ひととおり全部読んでみた。
これはこのブログの読者の方にもぜひ読んでいただきたい本だ。東大生だけに独占させてしまうのではもったいない。
次のような基準で先生方が本を選び、それぞれ見開き2ページを使って紹介文をお書きになっている。シリーズ物もあるから冊数としては113冊を超えている。また紹介文の中で他の本も引用、紹介しているから全部あわせると冊数はさらに増す。
タイプA: 東大の全学生に紹介したい数学・応用数理の本。次のA-1、A-2のいずれか。
A-1: 数学の特定の分野・テーマを解説する教科書、参考書。
A-2: 教科書、参考書の枠を超えて数学の考え方、思想、歴史的な流れ等を解説する本、複数の分野・テーマにまたがった横断的な本
タイプB: 入学直後は表紙を眺めるだけかもしれないが、専門課程に進んでから読んでほしい数学、応用数理の専門的な本。
タイプC: 英語等の外国語で書かれた数学・応用数理の本。
タイプD: 数学・応用数理に限らず、東大生として読んでおくべき本。(自然科学、社会科学、人文科学等、すべてのジャンルより)
紹介されている本のタイトル一覧をここに書きたいところだが、売り上げの足を引っ張ることになるのでやめておく。ぜひご自分で読んでいただきたい。
東大駒場キャンパスの書籍部には本書と本書で紹介されている本の一部が平積みされている。いくつかの本は表紙でおわかりになるだろう。写真は「このページ」から引用させていただいた。
クリックで拡大
どうしても人は見たいものだけが見えてしまうので、数学に限らず読書は偏りがちだ。このブログでは物理学を学んでいくために必要な数学書という観点で本を選んでいるつもりだが、本書を読んでみて微積分や微分方程式などの解析学系の本を自分がほとんど読んでいないことに気がついた。あと統計学系やカオス、複雑系あたりの本も読んでいない。
代数学系、幾何学系にしても自分の知らない名著、良書がまだまだたくさんあるのだなと気がつかされた。数理ファイナンス系、情報科学系の本は今のところ手を出すつもりはないが、今後もし興味がでてきたらこういう本を読めばよいのだなということがわかる。
紹介されている本はこれまで僕が紹介してきた数学書よりもレベルが高いものがほとんど。すでに読んで紹介記事を書いていたものが6冊、読んではいないけれども購入済みのものが2冊あった。読みたくなってしまった本は46冊もあった。
それぞれ先生方はご自身の専門分野やその分野に通じる基礎的な分野から本を選んでることが多い。その本の良い点、足りない点、思い出話を織り込みながら語られている先生もいる。
紹介文を読めばアマゾンでの紹介やレビュー記事よりもはるかに詳しいことがわかるし、およその難易度もわかる。紹介文を読んでもちんぷんかんぷんであれば、その本はおそらく買っても無駄であろう。中には電子書籍で購入できるものもあるから、注文するときは電子書籍もチェックするとよいだろう。
この本があれば30人の東大教授の先生方を見方につけたようなものである。本書を参考にして数学の勉強の幅をぜひ広げていただきたい。
関連記事:
超弦理論に至る100冊の物理学、数学書籍
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d37fe65a84df23cca2af7ecebb83cfc6
高校生にお勧めする30冊の物理学、数学書籍
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f79ac08392742c60193081800ea718e7
大学で学ぶ数学とは(概要編)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/07137c47d16d95ddde8f5c4cb6f37d55
大学で学ぶ数学とは(実用数学編)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/975ad3faa2f6fd558b48c76513466945
とね日記の記事一覧(数学)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/8ad179e1108ba7f40177923ee07068c7
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「東大教授が語る、東大新入生のための数学ブックガイド」
序 落合卓四郎
合原一幸
新井仁之
石井志保子
稲葉 寿
織田孝幸
片岡清臣
河東泰之
儀我美一
楠岡成雄
国友直人
河野俊丈
斎藤 毅
坂村 健
志甫 淳
高橋明彦
竹村彰通
辻 雄
寺杣友秀
時弘哲治
中村 周
西成活裕
萩谷昌己
平地健吾
二木昭人
俣野 博
宮岡洋一
山本昌宏
吉川 洋
吉田朋広
内容紹介:
最高学府の数学の扉が、いま開かれる。新入生必読113選。!
東大教授の先生方による、東大新入学生のための数理科学ブックガイド。
東大で実際に教鞭をとる先生方ならではの視点で、日本および世界をこれから背負って立つ東大等の新入学生向けに、数理科学の書籍を紹介。
「新入生がすぐ読める本」「専門課程に進んでから読んで欲しい本」「英語等の外国語で書かれた本」「自然科学,社会科学,人文科学等,すべてのジャンルより選んだ本」の4冊を、約30人の教授がそれぞれ選んだ。新入生への手書きメッセージも掲載。 2014年刊行、240ページ。
監修者、著者について:
監修者: 落合卓四郎
著者: 合原一幸、新井仁之、石井志保子、稲葉 寿、織田孝幸、片岡清臣、河東泰之、儀我美一、楠岡成雄、国友直人、河野俊丈、斎藤 毅、坂村 健、志甫 淳、高橋明彦、竹村彰通、辻 雄、寺杣友秀、時弘哲治、中村 周、西成活裕、萩谷昌己、平地健吾、二木昭人、俣野 博、宮岡洋一、山本昌宏、吉川 洋、吉田朋広
理数系書籍のレビュー記事は本書で269冊目。
タイトルに2つも「東大」が入っているので、東大卒ではない僕は嫌味っぽい名前の本だなと僻んで(ひがんで)しまう。「東大教授が語る、理数系大学生のための数学ブックガイド」でもよいではないかと。
でも内容がしっかりしていれば問題はないので「いい本見つけたな~。」と、ひととおり全部読んでみた。
これはこのブログの読者の方にもぜひ読んでいただきたい本だ。東大生だけに独占させてしまうのではもったいない。
次のような基準で先生方が本を選び、それぞれ見開き2ページを使って紹介文をお書きになっている。シリーズ物もあるから冊数としては113冊を超えている。また紹介文の中で他の本も引用、紹介しているから全部あわせると冊数はさらに増す。
タイプA: 東大の全学生に紹介したい数学・応用数理の本。次のA-1、A-2のいずれか。
A-1: 数学の特定の分野・テーマを解説する教科書、参考書。
A-2: 教科書、参考書の枠を超えて数学の考え方、思想、歴史的な流れ等を解説する本、複数の分野・テーマにまたがった横断的な本
タイプB: 入学直後は表紙を眺めるだけかもしれないが、専門課程に進んでから読んでほしい数学、応用数理の専門的な本。
タイプC: 英語等の外国語で書かれた数学・応用数理の本。
タイプD: 数学・応用数理に限らず、東大生として読んでおくべき本。(自然科学、社会科学、人文科学等、すべてのジャンルより)
紹介されている本のタイトル一覧をここに書きたいところだが、売り上げの足を引っ張ることになるのでやめておく。ぜひご自分で読んでいただきたい。
東大駒場キャンパスの書籍部には本書と本書で紹介されている本の一部が平積みされている。いくつかの本は表紙でおわかりになるだろう。写真は「このページ」から引用させていただいた。
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どうしても人は見たいものだけが見えてしまうので、数学に限らず読書は偏りがちだ。このブログでは物理学を学んでいくために必要な数学書という観点で本を選んでいるつもりだが、本書を読んでみて微積分や微分方程式などの解析学系の本を自分がほとんど読んでいないことに気がついた。あと統計学系やカオス、複雑系あたりの本も読んでいない。
代数学系、幾何学系にしても自分の知らない名著、良書がまだまだたくさんあるのだなと気がつかされた。数理ファイナンス系、情報科学系の本は今のところ手を出すつもりはないが、今後もし興味がでてきたらこういう本を読めばよいのだなということがわかる。
紹介されている本はこれまで僕が紹介してきた数学書よりもレベルが高いものがほとんど。すでに読んで紹介記事を書いていたものが6冊、読んではいないけれども購入済みのものが2冊あった。読みたくなってしまった本は46冊もあった。
それぞれ先生方はご自身の専門分野やその分野に通じる基礎的な分野から本を選んでることが多い。その本の良い点、足りない点、思い出話を織り込みながら語られている先生もいる。
紹介文を読めばアマゾンでの紹介やレビュー記事よりもはるかに詳しいことがわかるし、およその難易度もわかる。紹介文を読んでもちんぷんかんぷんであれば、その本はおそらく買っても無駄であろう。中には電子書籍で購入できるものもあるから、注文するときは電子書籍もチェックするとよいだろう。
この本があれば30人の東大教授の先生方を見方につけたようなものである。本書を参考にして数学の勉強の幅をぜひ広げていただきたい。
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超弦理論に至る100冊の物理学、数学書籍
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高校生にお勧めする30冊の物理学、数学書籍
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f79ac08392742c60193081800ea718e7
大学で学ぶ数学とは(概要編)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/07137c47d16d95ddde8f5c4cb6f37d55
大学で学ぶ数学とは(実用数学編)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/975ad3faa2f6fd558b48c76513466945
とね日記の記事一覧(数学)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/8ad179e1108ba7f40177923ee07068c7
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合原一幸
新井仁之
石井志保子
稲葉 寿
織田孝幸
片岡清臣
河東泰之
儀我美一
楠岡成雄
国友直人
河野俊丈
斎藤 毅
坂村 健
志甫 淳
高橋明彦
竹村彰通
辻 雄
寺杣友秀
時弘哲治
中村 周
西成活裕
萩谷昌己
平地健吾
二木昭人
俣野 博
宮岡洋一
山本昌宏
吉川 洋
吉田朋広