「3次元多様体入門(培風館): 森元勘治」(改訂電子版)
内容紹介:
本書は、多様体の組合せ構造の立場から、前半で3次元多様体論の伝統的手法等の基本概念を中心に述べ、後半では、基本群やホモロジー群等の代数的対象と3次元多様体の位相形との関係、及びトーラス分解の存在と一意性等について解説する。学部学生から十分読み進められるよう、具体例や図を用いて丁寧に解説されている。3次元多様体の美しさ、面白さが十分に味わえる好個な書である。
1996年7月刊行、201ページ。
著者について:
森元勘治(もりもとかんじ): 研究者情報: https://researchmap.jp/read0044405/
甲南大学知能情報学部 知能情報学科教授。専門:幾何学。
「ポアンカレ予想」は3次元球面の特徴づけを与えるものであり、「球面」と呼んでいるものの実は面ではなく立体だ。しかもその立体は4次元の超立体の「表面(内と外を区別する境界)」のこと。
私たちが視覚的、感覚的に認識できるのは3次元の立体の表面にある2次元の面なのだから、3次元球面は1つ高い次元の話である。ポアンカレ予想の3次元球面は、そのような3次元多様体でいちばんシンプルな例だ。
ドーナツ(トーラス)の表面(2次元の曲面)に生息している平べったい生き物は、まさか自分の世界に穴が開いているとは思わない。それは私たちが住んでいる「3次元の曲面」でも同じこと。4次元の世界から見れば穴が開いていたり、奇妙に曲がっていたり、摩訶不思議な形になっているのかもしれない。それが「3次元曲面=3次元多様体」の世界だ。どのような形があり得るのか?そこにどのような定理が成り立っているのかを研究するのがこの本で入門できる幾何学である。
直観的にわかりにくい3次元多様体の入門書が無料で公開されていることに昨夜気が付き、ツイートしたところ予想を超えて多くの方からリツイートや「いいね」をいただいた。森元先生がお書きになり1996年に刊行された「3次元多様体入門(培風館)」 のことである。
絶版になって久しいようで、Amazonでは現在2万円の高値がついている。幸い2013年に森元先生はご自身のホームページから、この本をPDFファイルとして無料ダウンロードできるようにしてくださっている。より多くの方にこのテキストを読んでいただきたいし、先生のご厚意を最大限活かさせていただきたいので、ツイッターだけでなくブログからもお知らせさせていただくことにした。森元先生、このように素晴らしいテキストを無料公開していただき、ありがとうございました。
お読みになりたい方は、次のページからPDFファイルをダウンロードしていただきたい。
3次元多様体入門
http://tunnel-knot.sakura.ne.jp/3-manifolds.html
Image may be NSFW.
Clik here to view.
章立ては次のとおり。
第1章:単体的複体と単体写像
第2章:組合せ多様体
第3章:1次元多様体と2次元多様体
第4章:基本的な3次元多様体
第5章:ハンドル体の特徴づけ
第6章:ヒーガード分解
第7章:ヒーガード図式と基本群の表示
第8章:レンズ空間
第9章:積多様体のヒーガード分解
第10章:連結和
第11章:ヒーガード分解と連結和
第12章:デーンの補題,ループ定理,球面定理
第13章:圧縮不可能曲面
第14章:自由群と自由積
第15章: S~1 上の曲面束
第16章:曲面上の S~1 束
第17章:ザイフェルト多様体
第18章:トーラス分解
付録:トーラスの写像類群
参考文献・あとがき
電子版 あとがき(ポアンカレ予想の解決)
索引
森元先生のテキストは、次回紹介しようと思っている「低次元の幾何からポアンカレ予想へ : 市原一裕」(Kindle版)という一般理系読者向けの教養書ととても相性がよい。この教養書をお読みになり、本格的に学んでみたいと思った方は森元先生のテキストにチャレンジされるとよいだろう。
「低次元の幾何からポアンカレ予想へ : 市原一裕」(Kindle版)
Image may be NSFW.
Clik here to view.
巻頭 ポアンカレ予想に関わる図形たち
はじめに
第1章 ポアンカレ予想
第2章 多様体の幾何構造
第3章 サーストンの幾何化予想
第4章 ペレルマンの証明
付 録 非ユークリッド幾何について
読書案内
あとがき
関連記事:
数学ガール/ポアンカレ予想 : 結城浩
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/769e2639898b351545e7ad8a8eba89d7
トポロジカル宇宙(完全版):根上生也著
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/246a5c64c600c9c12c303231173ee9e2
ブログ執筆のはげみになりますので、1つずつ応援クリックをお願いします。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![にほんブログ村 科学ブログ 物理学へ]()
Image may be NSFW.
Clik here to view.![人気ブログランキングへ]()
Image may be NSFW.
Clik here to view.![]()
Image may be NSFW.
Clik here to view.
Image may be NSFW.
Clik here to view.![]()
Image may be NSFW.
Clik here to view.
Image may be NSFW.
Clik here to view.
内容紹介:
本書は、多様体の組合せ構造の立場から、前半で3次元多様体論の伝統的手法等の基本概念を中心に述べ、後半では、基本群やホモロジー群等の代数的対象と3次元多様体の位相形との関係、及びトーラス分解の存在と一意性等について解説する。学部学生から十分読み進められるよう、具体例や図を用いて丁寧に解説されている。3次元多様体の美しさ、面白さが十分に味わえる好個な書である。
1996年7月刊行、201ページ。
著者について:
森元勘治(もりもとかんじ): 研究者情報: https://researchmap.jp/read0044405/
甲南大学知能情報学部 知能情報学科教授。専門:幾何学。
「ポアンカレ予想」は3次元球面の特徴づけを与えるものであり、「球面」と呼んでいるものの実は面ではなく立体だ。しかもその立体は4次元の超立体の「表面(内と外を区別する境界)」のこと。
私たちが視覚的、感覚的に認識できるのは3次元の立体の表面にある2次元の面なのだから、3次元球面は1つ高い次元の話である。ポアンカレ予想の3次元球面は、そのような3次元多様体でいちばんシンプルな例だ。
ドーナツ(トーラス)の表面(2次元の曲面)に生息している平べったい生き物は、まさか自分の世界に穴が開いているとは思わない。それは私たちが住んでいる「3次元の曲面」でも同じこと。4次元の世界から見れば穴が開いていたり、奇妙に曲がっていたり、摩訶不思議な形になっているのかもしれない。それが「3次元曲面=3次元多様体」の世界だ。どのような形があり得るのか?そこにどのような定理が成り立っているのかを研究するのがこの本で入門できる幾何学である。
直観的にわかりにくい3次元多様体の入門書が無料で公開されていることに昨夜気が付き、ツイートしたところ予想を超えて多くの方からリツイートや「いいね」をいただいた。森元先生がお書きになり1996年に刊行された「3次元多様体入門(培風館)」 のことである。
絶版になって久しいようで、Amazonでは現在2万円の高値がついている。幸い2013年に森元先生はご自身のホームページから、この本をPDFファイルとして無料ダウンロードできるようにしてくださっている。より多くの方にこのテキストを読んでいただきたいし、先生のご厚意を最大限活かさせていただきたいので、ツイッターだけでなくブログからもお知らせさせていただくことにした。森元先生、このように素晴らしいテキストを無料公開していただき、ありがとうございました。
お読みになりたい方は、次のページからPDFファイルをダウンロードしていただきたい。
3次元多様体入門
http://tunnel-knot.sakura.ne.jp/3-manifolds.html
Image may be NSFW.
Clik here to view.

章立ては次のとおり。
第1章:単体的複体と単体写像
第2章:組合せ多様体
第3章:1次元多様体と2次元多様体
第4章:基本的な3次元多様体
第5章:ハンドル体の特徴づけ
第6章:ヒーガード分解
第7章:ヒーガード図式と基本群の表示
第8章:レンズ空間
第9章:積多様体のヒーガード分解
第10章:連結和
第11章:ヒーガード分解と連結和
第12章:デーンの補題,ループ定理,球面定理
第13章:圧縮不可能曲面
第14章:自由群と自由積
第15章: S~1 上の曲面束
第16章:曲面上の S~1 束
第17章:ザイフェルト多様体
第18章:トーラス分解
付録:トーラスの写像類群
参考文献・あとがき
電子版 あとがき(ポアンカレ予想の解決)
索引
森元先生のテキストは、次回紹介しようと思っている「低次元の幾何からポアンカレ予想へ : 市原一裕」(Kindle版)という一般理系読者向けの教養書ととても相性がよい。この教養書をお読みになり、本格的に学んでみたいと思った方は森元先生のテキストにチャレンジされるとよいだろう。
「低次元の幾何からポアンカレ予想へ : 市原一裕」(Kindle版)
Image may be NSFW.
Clik here to view.

巻頭 ポアンカレ予想に関わる図形たち
はじめに
第1章 ポアンカレ予想
第2章 多様体の幾何構造
第3章 サーストンの幾何化予想
第4章 ペレルマンの証明
付 録 非ユークリッド幾何について
読書案内
あとがき
関連記事:
数学ガール/ポアンカレ予想 : 結城浩
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/769e2639898b351545e7ad8a8eba89d7
トポロジカル宇宙(完全版):根上生也著
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/246a5c64c600c9c12c303231173ee9e2
ブログ執筆のはげみになりますので、1つずつ応援クリックをお願いします。
Image may be NSFW.
Clik here to view.

Image may be NSFW.
Clik here to view.

Image may be NSFW.
Clik here to view.

Image may be NSFW.
Clik here to view.

Clik here to view.

Image may be NSFW.
Clik here to view.

Clik here to view.
