「開立はん」に59,319を置いたところ拡大
[English]
前回に続き、今回も算盤での開立の手順を解説する。三分九九法で根が2桁で、9を立根する場合だ。全体の目次はこのページを開くと見ることができる。
開立(立方根):3根法(3倍根法、3商法)、定数法、3a^2法、三除九九、三分九九法、三分九九法別法、乗減法(変商法)、3根^2法、折衷法、過大数開立、省略開立など
算盤による59,319の3乗根の解法(答は39)
第1群の数とは立方根を求める数を3桁ずつ区切り、いちばん大きい(いちばん左)の3桁のことである。群の数が根の桁数となる。
59,319 -> (59|319): 59が第1群の数、根の桁数は2。
手順1: 59319をHIJKLに置く。
手順2: 第1群は59。
手順3: 59以下の立方数は27=3^3。3を初根としてCに立てる。
手順4: 59-27=32をHIに置く
手順5: HIJKLの32319に注目する。
手順6: 32319を三分する。すなわち32319/3=10773をHIJKLに置く。
手順7: HIの10に注目する。
手順8: 初根の次4根まで既根3で割る。10/3=3余り1。商3をEに置く。
手順9: 余り01をHIに置く。
手順10: IJの17を既根3で割る。17/3=5余り2
手順11: 商5をFに置く。
手順12: 余り02をIJに置く。
手順13: JKの27を既根3で割る。27/3=9余り0
手順14: 商9をGに置く。
手順15: 余り00をJKに置く。
手順16: EFGの首位Gと既根の首位Cの3倍が等しいので9を立根する。すなわち9をDに置く。
手順17: EFの35を既根9で割る。35/9=3余り8。
手順18: 余り08をEFに置く。
手順19: 89-次根^2=89-9^2=08をFGに置く。
手順20: 平方減の余り8に初根3をかけ、JKの00に足す。8x3+0=24をJKに置く。
手順21: JKLの243から次根9^3/3を引く。243-9^3/3=0
手順22: 000をJKLに置く。
手順23: 立方根は39と求まる。
最終状態: 答 39
珠の状態推移を表にすると次のようになる。(クリックで拡大)
同じ問題の3根法での解法と比べてみてほしい。
次回も三分九九法の計算手順を取り上げる。
関連記事:
ファインマン v.s. 算盤の達人: ファインマン先生に立方根計算の雪辱を果たそう
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/89a0b907577f03ef6132cf9664bdcddb
目次:算盤による平方根、立方根の計算(開平、開立)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/bb0449f357398a2c24026f33af7f70ee
開平と開立(第20回):59,319の算盤による開立(3根法4)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/4e76cba13d9ff9a8e8b8e08049046124
ブログ執筆のはげみになりますので、1つずつ応援クリックをお願いします。
[English]
前回に続き、今回も算盤での開立の手順を解説する。三分九九法で根が2桁で、9を立根する場合だ。全体の目次はこのページを開くと見ることができる。
開立(立方根):3根法(3倍根法、3商法)、定数法、3a^2法、三除九九、三分九九法、三分九九法別法、乗減法(変商法)、3根^2法、折衷法、過大数開立、省略開立など
算盤による59,319の3乗根の解法(答は39)
第1群の数とは立方根を求める数を3桁ずつ区切り、いちばん大きい(いちばん左)の3桁のことである。群の数が根の桁数となる。
59,319 -> (59|319): 59が第1群の数、根の桁数は2。
手順1: 59319をHIJKLに置く。
手順2: 第1群は59。
手順3: 59以下の立方数は27=3^3。3を初根としてCに立てる。
手順4: 59-27=32をHIに置く
手順5: HIJKLの32319に注目する。
手順6: 32319を三分する。すなわち32319/3=10773をHIJKLに置く。
手順7: HIの10に注目する。
手順8: 初根の次4根まで既根3で割る。10/3=3余り1。商3をEに置く。
手順9: 余り01をHIに置く。
手順10: IJの17を既根3で割る。17/3=5余り2
手順11: 商5をFに置く。
手順12: 余り02をIJに置く。
手順13: JKの27を既根3で割る。27/3=9余り0
手順14: 商9をGに置く。
手順15: 余り00をJKに置く。
手順16: EFGの首位Gと既根の首位Cの3倍が等しいので9を立根する。すなわち9をDに置く。
手順17: EFの35を既根9で割る。35/9=3余り8。
手順18: 余り08をEFに置く。
手順19: 89-次根^2=89-9^2=08をFGに置く。
手順20: 平方減の余り8に初根3をかけ、JKの00に足す。8x3+0=24をJKに置く。
手順21: JKLの243から次根9^3/3を引く。243-9^3/3=0
手順22: 000をJKLに置く。
手順23: 立方根は39と求まる。
最終状態: 答 39
珠の状態推移を表にすると次のようになる。(クリックで拡大)
同じ問題の3根法での解法と比べてみてほしい。
次回も三分九九法の計算手順を取り上げる。
関連記事:
ファインマン v.s. 算盤の達人: ファインマン先生に立方根計算の雪辱を果たそう
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/89a0b907577f03ef6132cf9664bdcddb
目次:算盤による平方根、立方根の計算(開平、開立)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/bb0449f357398a2c24026f33af7f70ee
開平と開立(第20回):59,319の算盤による開立(3根法4)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/4e76cba13d9ff9a8e8b8e08049046124
ブログ執筆のはげみになりますので、1つずつ応援クリックをお願いします。