「ディラック 量子力学 原書第4版 改訂版」
内容:
量子力学の創設者であるディラックが著した世界的に著名な教科書。訳者らもまた朝永をはじめ一線の研究者たちである。本書は、原書第4版の刊行後になされた改訂部分を新たに訳し、かつ旧漢字を新漢字に改めるなど全面的に組み直した新版。原書にはない日本語旧版に含まれる「付録」、および定評ある「訳者の注」も収録した。
2017年11月8日刊行、400ページ。
著者:
ディラック,P.A.M.: ウィキペディアの記事
1902‐1984年。イギリス、ブリストル生れ。理論物理学者。1928年に量子力学と相対性原理とを結合した“ディラック方程式”を発表し、1933年にはE.シュレーディンガーとともにノーベル物理学賞受賞。1932年よりケンブリッジ大学数学科教授となり「多時間理論」を展開、晩年はフロリダ州立大学で過ごした 。
ポール・ディラックの著書、関連書籍: Amazonで検索
あの名著の日本語訳が装い新たに蘇ることになった。旧版「ディラック 量子力学 原書第4版」は2009年4月に紹介したが、すでに絶版になっている。
今回の改訂版では「原書第4版の刊行後になされた改訂部分を新たに訳し、かつ旧漢字を新漢字に改めるなど全面的に組み直した新版。原書にはない日本語旧版に含まれる「付録」、および定評ある「訳者の注」も収録した。」
ポール・ディラックは、20世紀初頭から量子力学に多大な貢献をしたイギリスの物理学者。相対論的量子力学の創始者であり、この理論により1928年に陽電子を予言し、その後、反物質の発見へと結びついた。素粒子物理学に見られる対称性のさきがけ、ゲージ理論のさきがけとなった理論だ。
ちなみに本書は量子力学の入門者用ではなく、中級レベル、2冊目以降に読むレベルの本である。陽電子の理論、負のエネルギーなど相対論的量子力学の内容も含んでいる。
改訂版をまだ入手していないので、この記事の最後に載せておいたのは旧版の目次であるから、ご注意いただきたい。
旧版:
「量子力学 原書第4版」(紹介記事)
原書のほうもすでに読んでいる。この洋書はデザインがカッコいいのでお気に入りだ。
「The Principles of QUANTUM MECHANICS: P.A.M Dirac」
晩年のディラック先生が登場する有名な動画を紹介しておこう。もしご存命だとしたら、現在115歳である。
関連記事:
ディラック 量子力学 原書第4版
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/717e864f937963ea7c8328f80ee34894
ディラックによる陽電子の予言(1928年)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/0764eaa33a765ffff27bccee3e35b4f3
ブログ執筆のはげみになりますので、1つずつ応援クリックをお願いします。
「ディラック 量子力学 原書第4版 改訂版」
旧版の目次
I 重ね合わせの原理
量子論の必要
光子のかたより
光子の干渉
重ね合わせと不確定の性質
重ね合わせの原理の数学的な定式化
ブラ・ベクトルとケット・ベクトル
II 力学変数とオブザーバブル
1次演算子
共役の関係
固有値と固有ベクトル
オブザーバブル
オブザーバブルの関数
一般の物理的な解釈
III 表示
基礎ベクトル
δ関数
基礎ベクトルのいろいろな性質
1次演算子の表示
確率振幅
オブザーバブルの関数についての定理
記号の拡張
IV 量子条件
ポアッソンの括弧
シュレーディンガーの表示
運動量による表示
ハイゼンベルクの不確定性の原理
ずれの演算子
ユニタリー変換
V 運動方程式
シュレーディンガーの形の運動方程式
ハイゼンベルクの形の運動方程式
定常状態
自由な粒子
波束の運動
ギッブスの集合
VI やさしい応用
調和振動子
角運動量
角運動量の性質
電子のスピン
中心力の場の中の運動
水素原子のエネルギー準位
選択の規則
水素原子のゼーマン効果
VII 摂動論
一般的な注意
摂動によって生じたエネルギー準位の変化
転移の原因と考えた摂動
輻射への応用
時間に無関係な摂動による転移
異常ゼーマン効果
VIII 衝突の問題
一般の注意
散乱の係数
運動量による表示を用いた解
分散散乱
放出と吸収
IX 同じ種類の粒子をいくつか含む体系
対称な状態と反対称な状態
力学変数としての置換
運動の定数としての置換
エネルギー準位の決定
電子への応用
X 輻射の理論
ボソンの集まり
ボソンと振動子とを結びつける関係
ボソンの放出と吸収
光子への応用
光子と原子との間の相互作用のエネルギー
輻射の放出、吸収、および散乱
フェルミオンの集まり
XI 電子の相対論的な理論
1個の粒子の相対論的な取り扱い
電子に対する波動方程式
ローレンツ変換の際の不変性
1個の自由な電子の運動
スピンの存在
極座標に移ること
水素のエネルギー準位の微細構造
陽電子の理論
XII 量子電気力学
物質が存在しない場合の電磁場
量子条件の相対論的な形
シュレーディンガー力学変数
付加条件
電子および陽電子自身について
相互作用
物理的変数
理論の困難
付録 近似的な解き方
一般論
ハートリーの方法
フォックの方法
密度行列の方法
内容:
量子力学の創設者であるディラックが著した世界的に著名な教科書。訳者らもまた朝永をはじめ一線の研究者たちである。本書は、原書第4版の刊行後になされた改訂部分を新たに訳し、かつ旧漢字を新漢字に改めるなど全面的に組み直した新版。原書にはない日本語旧版に含まれる「付録」、および定評ある「訳者の注」も収録した。
2017年11月8日刊行、400ページ。
著者:
ディラック,P.A.M.: ウィキペディアの記事
1902‐1984年。イギリス、ブリストル生れ。理論物理学者。1928年に量子力学と相対性原理とを結合した“ディラック方程式”を発表し、1933年にはE.シュレーディンガーとともにノーベル物理学賞受賞。1932年よりケンブリッジ大学数学科教授となり「多時間理論」を展開、晩年はフロリダ州立大学で過ごした 。
ポール・ディラックの著書、関連書籍: Amazonで検索
あの名著の日本語訳が装い新たに蘇ることになった。旧版「ディラック 量子力学 原書第4版」は2009年4月に紹介したが、すでに絶版になっている。
今回の改訂版では「原書第4版の刊行後になされた改訂部分を新たに訳し、かつ旧漢字を新漢字に改めるなど全面的に組み直した新版。原書にはない日本語旧版に含まれる「付録」、および定評ある「訳者の注」も収録した。」
ポール・ディラックは、20世紀初頭から量子力学に多大な貢献をしたイギリスの物理学者。相対論的量子力学の創始者であり、この理論により1928年に陽電子を予言し、その後、反物質の発見へと結びついた。素粒子物理学に見られる対称性のさきがけ、ゲージ理論のさきがけとなった理論だ。
ちなみに本書は量子力学の入門者用ではなく、中級レベル、2冊目以降に読むレベルの本である。陽電子の理論、負のエネルギーなど相対論的量子力学の内容も含んでいる。
改訂版をまだ入手していないので、この記事の最後に載せておいたのは旧版の目次であるから、ご注意いただきたい。
旧版:
「量子力学 原書第4版」(紹介記事)
原書のほうもすでに読んでいる。この洋書はデザインがカッコいいのでお気に入りだ。
「The Principles of QUANTUM MECHANICS: P.A.M Dirac」
晩年のディラック先生が登場する有名な動画を紹介しておこう。もしご存命だとしたら、現在115歳である。
関連記事:
ディラック 量子力学 原書第4版
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/717e864f937963ea7c8328f80ee34894
ディラックによる陽電子の予言(1928年)
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「ディラック 量子力学 原書第4版 改訂版」
旧版の目次
I 重ね合わせの原理
量子論の必要
光子のかたより
光子の干渉
重ね合わせと不確定の性質
重ね合わせの原理の数学的な定式化
ブラ・ベクトルとケット・ベクトル
II 力学変数とオブザーバブル
1次演算子
共役の関係
固有値と固有ベクトル
オブザーバブル
オブザーバブルの関数
一般の物理的な解釈
III 表示
基礎ベクトル
δ関数
基礎ベクトルのいろいろな性質
1次演算子の表示
確率振幅
オブザーバブルの関数についての定理
記号の拡張
IV 量子条件
ポアッソンの括弧
シュレーディンガーの表示
運動量による表示
ハイゼンベルクの不確定性の原理
ずれの演算子
ユニタリー変換
V 運動方程式
シュレーディンガーの形の運動方程式
ハイゼンベルクの形の運動方程式
定常状態
自由な粒子
波束の運動
ギッブスの集合
VI やさしい応用
調和振動子
角運動量
角運動量の性質
電子のスピン
中心力の場の中の運動
水素原子のエネルギー準位
選択の規則
水素原子のゼーマン効果
VII 摂動論
一般的な注意
摂動によって生じたエネルギー準位の変化
転移の原因と考えた摂動
輻射への応用
時間に無関係な摂動による転移
異常ゼーマン効果
VIII 衝突の問題
一般の注意
散乱の係数
運動量による表示を用いた解
分散散乱
放出と吸収
IX 同じ種類の粒子をいくつか含む体系
対称な状態と反対称な状態
力学変数としての置換
運動の定数としての置換
エネルギー準位の決定
電子への応用
X 輻射の理論
ボソンの集まり
ボソンと振動子とを結びつける関係
ボソンの放出と吸収
光子への応用
光子と原子との間の相互作用のエネルギー
輻射の放出、吸収、および散乱
フェルミオンの集まり
XI 電子の相対論的な理論
1個の粒子の相対論的な取り扱い
電子に対する波動方程式
ローレンツ変換の際の不変性
1個の自由な電子の運動
スピンの存在
極座標に移ること
水素のエネルギー準位の微細構造
陽電子の理論
XII 量子電気力学
物質が存在しない場合の電磁場
量子条件の相対論的な形
シュレーディンガー力学変数
付加条件
電子および陽電子自身について
相互作用
物理的変数
理論の困難
付録 近似的な解き方
一般論
ハートリーの方法
フォックの方法
密度行列の方法