「ブラックホール・膨張宇宙・重力波 一般相対性理論の100年と展開:真貝寿明(光文社新書)」(Kindle版)
内容紹介:
【今日の3つの主流研究テーマを通して、現代物理学の最先端に触れる】
2015年は、アルベルト・アインシュタインが一般相対性理論を創りあげてから、ちょうど100年にあたる。
一般相対性理論は20世紀の物理学を一変させたが、この理論が描く世界は、アインシュタイン自身の想像を超えるほど奇妙なものだった。本書では、誕生から今日までの100年の間に、一般相対性理論がどのように理解されてきたのかを俯瞰すると同時に、〈ブラックホール〉〈膨張宇宙〉〈重力波〉という、アインシュタイン自身が一度は拒否反応を示したものの、現在では研究の主流となっている3つのトピックを概観。現代物理学の知見は私たちに何をもたらすのか。最新の研究成果を交えて探る。
2015年9月刊行、340ページ
著者について:
真貝寿明(しんかいひさあき): ウィキペディアの記事
1966年東京都生まれ。大阪工業大学情報科学部教授。早稲田大学理工学部物理学科卒業。同大学院博士課程修了。博士(理学)。早稲田大学助手、ワシントン大学(米国セントルイス)博士研究員、ペンシルバニア州立大学客員研究員(日本学術振興会海外特別研究員)、理化学研究所基礎科学特別研究員などを経て現職。
著書に『徹底攻略 微分積分』『徹底攻略 常微分方程式』『徹底攻略 確率統計』(以上、共立出版)、『図解雑学 タイムマシンと時空の科学』(ナツメ社)、『日常の「なぜ」に答える物理学』(森北出版)などがある。
真貝先生の著書: Amazonで検索
真貝先生のHP: http://www.oit.ac.jp/is/~shinkai/
理数系書籍のレビュー記事は本書で296冊目。
「重力波の直接観測に成功!」という記事でおススメ本として紹介した高校生・一般向けの科学教養書。お勧めしたのだから読んで紹介記事を書いておかねば、というわけだ。
著者の真貝先生は天体物理学者。特に一般相対性理論の描く時空のダイナミクスの研究、その数値シミュレーションを研究されている。ブラックホールの合体によって生じた重力波のコンピュータ・シミュレーションによる波形が先週の発表でも公開されたが、まさにこの研究に取り組んでいらっしゃる先生なのだ。
2つのブラックホール(球形の部分)が合体し、重力波が発生する様子のイメージをコンピュータ・シミュレーションで再現したもの。(NASA提供)
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通読したところ、先週発表された事柄の背景を知るにはまさにうってつけの本であることを確認できた。本書はアインシュタインと相対性理論、特に一般相対性理論を主軸に置いて解説を進めている。章立てはこのとおり。
第1章:アインシュタインとその時代
第2章:特殊相対性理論―光速に近づくときの物理法則
第3章:一般相対性理論――強い重力がはたらく世界の物理法則
第4章:ブラックホールで見る100年
第5章:宇宙論で見る100年
第6章:重力波で見る100年
あとがき
天文学や物理学の科学教養書はさんざん読んでいるので、同じような解説をまた読むことになるのかもしれないと思いつつ読み進めた。第1章ではアインシュタインの伝記であり、第2章で奇蹟の年と呼ばれている1905年に発表された3つの事柄、すなわち光量子説、分子運動論、特殊相対論までが急ぎ足で解説され、ここまでが本文330ページのうち66ページまで。
そして第3章から重力波の予言をもたらした一般相対性理論の解説が始まり、102ページまでおよそ40ページがこれに充てられている。
ここまでの内容はどこかで読んだことのある話ばかりだ。解説は無駄なく手際よくという印象。相対性理論が初めてという方にとっては基礎知識を得るという意味でちょうどよい。深すぎず、浅すぎず、重要な点が歴史の流れに沿って展開されるのだ。
第4章以降は「~で見る100年」というタイトルで、一般相対性理論が深くかかわっているブラックホール、宇宙論、重力波の研究を歴史をたどりながら紹介する。僕にとっては第4章のブラックホール、第6章の重力波がいちばん面白く有益だった。今回の重力波初観測は2つのブラックホールの合体によるものであるから、この2つの章が重要なのはもちろんである。
第4章のブラックホールだけで110ページほどが充てられている。この章がなぜ面白いかというと一般的な科学教養書で紹介される以上のことが載っているからだ。
1つは科学者がブラックホールという着想を得るまでに、星の一生を量子力学を駆使して研究する中で白色矮星、中性子星、クェーサーの予言や観測をたどったということ、そしてアインシュタイン方程式によるブラックホールの厳密解の研究について。量子力学の発展史も必要最小限のことがらが解説される。
そして2つめはごく初期に提唱された「シュヴァルツシルト解」だけでなく、その後、定常的に回転する軸対称なブラックホールを表現している「カー解」まで紹介さていることだ。一般向けの本でここまで詳しいものは初めてだと思う。
あとブラックホールの特異点、事象の地平面、情報問題(パラドックス)、ホログラフィック原理など興味の尽きない話題がもりだくさん。大栗博司先生の「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る」にもこれらの話題はあるが、本書でまた別の角度から学べるのがうれしいところだ。
第5章の「宇宙論で見る100年」はおよそ見当がつくように、アインシュタインの宇宙項の導入、膨張する宇宙の解、宇宙膨張の発見、宇宙の構造形成、インフレーション宇宙モデル、加速膨張する宇宙など「宇宙が始まる前には何があったのか?: ローレンス・クラウス」を圧縮したような内容だ。すでに知っていることばかりなので僕にとっては復習のようなものだったが、初めての人には興味の尽きない話題だと思う。
第6章は第4章と同様に重要だ。重力波の実在性、その弱さについての解説からこの章は始まる。一般相対性理論は、あまりに現実を超越していたために、提出されてから50年ほどはほとんど研究対象とはならなかった。物理学の研究対象として復活したのは1960年代になってからなのだ。1957年に行われたチャペルヒルでの国際会議が重力波の研究再開の出発点となる。
重力波を作り出すのに必要なエネルギーがあまりにも大きいので、検出可能な重力波を人工的に発生させることは不可能だ。だから連星中性子星やブラックホールの衝突など巨大なエネルギーを放出する天体現象を観測するしか手段がない。重力波検出装置のしくみや開発の歴史が紹介される。もちろんLIGOについても詳しく解説されている。
また検出した重力波が本物であるかどうかを判断するよりどころとして重要なのが理論から予想される重力波の波形との比較作業だ。その波形はコンピュータ・シミュレーションでアインシュタイン方程式を解くことによって求められる。これがいかに困難なことであったか、どのような困難をどのように解決していったかが詳細に語られるのだ。シミュレーションは合体するブラックホールの周辺、LIGOの観測装置が置かれた2地点について行う。ここは著者の真貝先生のご専門だけあって、専門家としての強みが発揮されている箇所だ。
白色矮星、中性子星、クェーサー、ブラックホールなどの重力をアインシュタイン方程式で解くことは、もはや計算機なしには行うことができない。数値シミュレーション計算は重力波についてだけでなく、1930~40年代の機械式計算機の時代から現在に至るまで、本書では宇宙物理学でどのように活用されてきたか紹介されている。
「重力波から何がわかるか」という節がとても興味深かった。ブラックホールの合体前、合体前の波形や重力波の統計を詳しく分析することで、こんなことがわかるのか!と納得させられた。
本書の「あとがき」が書かれたのは2015年8月で、出版されたのは9月20日である。先週発表された重力波初観測の事象が観測されたのが2015年9月14日であることを考えると、すごいタイミングでできた本なのだなと驚いてしまうのだ。
さて、次は先週の発表を受けて大急ぎで収録された科学番組。ぜひご覧いただきたい。30分の番組で紹介できることは限られているので「ブラックホール・膨張宇宙・重力波 一般相対性理論の100年と展開:真貝寿明(光文社新書)」(Kindle版)もお買い求めになっておくとよいだろう。
番組告知:
サイエンスZERO
世紀の観測!重力波?~アインシュタイン最後の宿題~
2月21日(日) [Eテレ] 夜11時30分~
再放送2月27日(土) [Eテレ] 昼0時30分~
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp535.html
関連記事:
重力波の直接観測に成功!
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/a8439e8e4d81d7873422737d7bd1640d
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「ブラックホール・膨張宇宙・重力波 一般相対性理論の100年と展開:真貝寿明 (光文社新書)」(Kindle版)
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まえがき
第1章:アインシュタインとその時代
- 特許局で働いていたアインシュタイン
- 物理学小史
- 1905年のアインシュタインの業績
第2章:特殊相対性理論―光速に近づくときの物理法則
- 鏡を持って光速で動くと、鏡に顔は映るのだろうか
- 光速が有限であることはどのようにしてわかったか
- 光速の由来をめぐる混乱
- マイケルソンとモーリーの実験「失敗」
- 彗星のごとく登場したアインシュタイン
- 特殊相対性理論から導かれること
- E=mc^2: 最も有名な物理公式
- 核融合と核分裂
第3章:一般相対性理論―強い重力がはたらく世界の物理法則
- 重力加速度の正体
- アインシュタイン方程式
- アインシュタインとヒルベルト
- 皆既日食による重力レンズ効果の確認
- アインシュタイン伝説の始まり
- ノーベル賞の贈賞理由は相対性理論ではなかった
第4章:ブラックホールで見る100年
- ブラックホール解の発見
- 量子論の誕生まで
- 星の大きさは何で決まるか
- 白色矮星の謎
- チャンドラセカールの闘い
- 中性子の発見と中性子星のアイデア
- ブラックホールへの拒否反応
- 「ブラックホール」の命名
- ブラックホール候補天体の発見
- 回転しているブラックホール解の発見
- ブラックホール研究の黄金時代
- 裸の特異点
- ブラックホール熱力学・蒸発理論の衝撃
- ホログラフィック原理の登場
- 高次元ブラックホール
- ブラックホールを直接見ることはできるか
第5章:宇宙論で見る100年
- 一般相対性理論誕生前の宇宙論
- 宇宙原理
- 宇宙項の導入―宇宙は未来永劫不変なもの
- 膨張する宇宙の解
- 宇宙膨張の発見
- 宇宙の構造形成
- インフレーション宇宙モデル
- 加速膨張する宇宙
第6章:重力波で見る100年
- 重力波
- 重力波は物理的な実在か
- 重力波の弱さ
- チャペルヒルでの国際会議
- 重力波検出装置の開発
- パルサーの発見
- 連星中性子星の発見
- レーザー干渉計計画
- 各国のレーザー干渉計計画
- 重力波の予想される波形
- コンピュータシミュレーションの難しさ
- 重力波から何がわかるか
- 第一世代の重力波干渉計の成果
- 重力波観測の将来計画
あとがき
参考文献
主な登場人物索引
内容紹介:
【今日の3つの主流研究テーマを通して、現代物理学の最先端に触れる】
2015年は、アルベルト・アインシュタインが一般相対性理論を創りあげてから、ちょうど100年にあたる。
一般相対性理論は20世紀の物理学を一変させたが、この理論が描く世界は、アインシュタイン自身の想像を超えるほど奇妙なものだった。本書では、誕生から今日までの100年の間に、一般相対性理論がどのように理解されてきたのかを俯瞰すると同時に、〈ブラックホール〉〈膨張宇宙〉〈重力波〉という、アインシュタイン自身が一度は拒否反応を示したものの、現在では研究の主流となっている3つのトピックを概観。現代物理学の知見は私たちに何をもたらすのか。最新の研究成果を交えて探る。
2015年9月刊行、340ページ
著者について:
真貝寿明(しんかいひさあき): ウィキペディアの記事
1966年東京都生まれ。大阪工業大学情報科学部教授。早稲田大学理工学部物理学科卒業。同大学院博士課程修了。博士(理学)。早稲田大学助手、ワシントン大学(米国セントルイス)博士研究員、ペンシルバニア州立大学客員研究員(日本学術振興会海外特別研究員)、理化学研究所基礎科学特別研究員などを経て現職。
著書に『徹底攻略 微分積分』『徹底攻略 常微分方程式』『徹底攻略 確率統計』(以上、共立出版)、『図解雑学 タイムマシンと時空の科学』(ナツメ社)、『日常の「なぜ」に答える物理学』(森北出版)などがある。
真貝先生の著書: Amazonで検索
真貝先生のHP: http://www.oit.ac.jp/is/~shinkai/
理数系書籍のレビュー記事は本書で296冊目。
「重力波の直接観測に成功!」という記事でおススメ本として紹介した高校生・一般向けの科学教養書。お勧めしたのだから読んで紹介記事を書いておかねば、というわけだ。
著者の真貝先生は天体物理学者。特に一般相対性理論の描く時空のダイナミクスの研究、その数値シミュレーションを研究されている。ブラックホールの合体によって生じた重力波のコンピュータ・シミュレーションによる波形が先週の発表でも公開されたが、まさにこの研究に取り組んでいらっしゃる先生なのだ。
2つのブラックホール(球形の部分)が合体し、重力波が発生する様子のイメージをコンピュータ・シミュレーションで再現したもの。(NASA提供)
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通読したところ、先週発表された事柄の背景を知るにはまさにうってつけの本であることを確認できた。本書はアインシュタインと相対性理論、特に一般相対性理論を主軸に置いて解説を進めている。章立てはこのとおり。
第1章:アインシュタインとその時代
第2章:特殊相対性理論―光速に近づくときの物理法則
第3章:一般相対性理論――強い重力がはたらく世界の物理法則
第4章:ブラックホールで見る100年
第5章:宇宙論で見る100年
第6章:重力波で見る100年
あとがき
天文学や物理学の科学教養書はさんざん読んでいるので、同じような解説をまた読むことになるのかもしれないと思いつつ読み進めた。第1章ではアインシュタインの伝記であり、第2章で奇蹟の年と呼ばれている1905年に発表された3つの事柄、すなわち光量子説、分子運動論、特殊相対論までが急ぎ足で解説され、ここまでが本文330ページのうち66ページまで。
そして第3章から重力波の予言をもたらした一般相対性理論の解説が始まり、102ページまでおよそ40ページがこれに充てられている。
ここまでの内容はどこかで読んだことのある話ばかりだ。解説は無駄なく手際よくという印象。相対性理論が初めてという方にとっては基礎知識を得るという意味でちょうどよい。深すぎず、浅すぎず、重要な点が歴史の流れに沿って展開されるのだ。
第4章以降は「~で見る100年」というタイトルで、一般相対性理論が深くかかわっているブラックホール、宇宙論、重力波の研究を歴史をたどりながら紹介する。僕にとっては第4章のブラックホール、第6章の重力波がいちばん面白く有益だった。今回の重力波初観測は2つのブラックホールの合体によるものであるから、この2つの章が重要なのはもちろんである。
第4章のブラックホールだけで110ページほどが充てられている。この章がなぜ面白いかというと一般的な科学教養書で紹介される以上のことが載っているからだ。
1つは科学者がブラックホールという着想を得るまでに、星の一生を量子力学を駆使して研究する中で白色矮星、中性子星、クェーサーの予言や観測をたどったということ、そしてアインシュタイン方程式によるブラックホールの厳密解の研究について。量子力学の発展史も必要最小限のことがらが解説される。
そして2つめはごく初期に提唱された「シュヴァルツシルト解」だけでなく、その後、定常的に回転する軸対称なブラックホールを表現している「カー解」まで紹介さていることだ。一般向けの本でここまで詳しいものは初めてだと思う。
あとブラックホールの特異点、事象の地平面、情報問題(パラドックス)、ホログラフィック原理など興味の尽きない話題がもりだくさん。大栗博司先生の「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る」にもこれらの話題はあるが、本書でまた別の角度から学べるのがうれしいところだ。
第5章の「宇宙論で見る100年」はおよそ見当がつくように、アインシュタインの宇宙項の導入、膨張する宇宙の解、宇宙膨張の発見、宇宙の構造形成、インフレーション宇宙モデル、加速膨張する宇宙など「宇宙が始まる前には何があったのか?: ローレンス・クラウス」を圧縮したような内容だ。すでに知っていることばかりなので僕にとっては復習のようなものだったが、初めての人には興味の尽きない話題だと思う。
第6章は第4章と同様に重要だ。重力波の実在性、その弱さについての解説からこの章は始まる。一般相対性理論は、あまりに現実を超越していたために、提出されてから50年ほどはほとんど研究対象とはならなかった。物理学の研究対象として復活したのは1960年代になってからなのだ。1957年に行われたチャペルヒルでの国際会議が重力波の研究再開の出発点となる。
重力波を作り出すのに必要なエネルギーがあまりにも大きいので、検出可能な重力波を人工的に発生させることは不可能だ。だから連星中性子星やブラックホールの衝突など巨大なエネルギーを放出する天体現象を観測するしか手段がない。重力波検出装置のしくみや開発の歴史が紹介される。もちろんLIGOについても詳しく解説されている。
また検出した重力波が本物であるかどうかを判断するよりどころとして重要なのが理論から予想される重力波の波形との比較作業だ。その波形はコンピュータ・シミュレーションでアインシュタイン方程式を解くことによって求められる。これがいかに困難なことであったか、どのような困難をどのように解決していったかが詳細に語られるのだ。シミュレーションは合体するブラックホールの周辺、LIGOの観測装置が置かれた2地点について行う。ここは著者の真貝先生のご専門だけあって、専門家としての強みが発揮されている箇所だ。
白色矮星、中性子星、クェーサー、ブラックホールなどの重力をアインシュタイン方程式で解くことは、もはや計算機なしには行うことができない。数値シミュレーション計算は重力波についてだけでなく、1930~40年代の機械式計算機の時代から現在に至るまで、本書では宇宙物理学でどのように活用されてきたか紹介されている。
「重力波から何がわかるか」という節がとても興味深かった。ブラックホールの合体前、合体前の波形や重力波の統計を詳しく分析することで、こんなことがわかるのか!と納得させられた。
本書の「あとがき」が書かれたのは2015年8月で、出版されたのは9月20日である。先週発表された重力波初観測の事象が観測されたのが2015年9月14日であることを考えると、すごいタイミングでできた本なのだなと驚いてしまうのだ。
さて、次は先週の発表を受けて大急ぎで収録された科学番組。ぜひご覧いただきたい。30分の番組で紹介できることは限られているので「ブラックホール・膨張宇宙・重力波 一般相対性理論の100年と展開:真貝寿明(光文社新書)」(Kindle版)もお買い求めになっておくとよいだろう。
番組告知:
サイエンスZERO
世紀の観測!重力波?~アインシュタイン最後の宿題~
2月21日(日) [Eテレ] 夜11時30分~
再放送2月27日(土) [Eテレ] 昼0時30分~
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp535.html
関連記事:
重力波の直接観測に成功!
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まえがき
第1章:アインシュタインとその時代
- 特許局で働いていたアインシュタイン
- 物理学小史
- 1905年のアインシュタインの業績
第2章:特殊相対性理論―光速に近づくときの物理法則
- 鏡を持って光速で動くと、鏡に顔は映るのだろうか
- 光速が有限であることはどのようにしてわかったか
- 光速の由来をめぐる混乱
- マイケルソンとモーリーの実験「失敗」
- 彗星のごとく登場したアインシュタイン
- 特殊相対性理論から導かれること
- E=mc^2: 最も有名な物理公式
- 核融合と核分裂
第3章:一般相対性理論―強い重力がはたらく世界の物理法則
- 重力加速度の正体
- アインシュタイン方程式
- アインシュタインとヒルベルト
- 皆既日食による重力レンズ効果の確認
- アインシュタイン伝説の始まり
- ノーベル賞の贈賞理由は相対性理論ではなかった
第4章:ブラックホールで見る100年
- ブラックホール解の発見
- 量子論の誕生まで
- 星の大きさは何で決まるか
- 白色矮星の謎
- チャンドラセカールの闘い
- 中性子の発見と中性子星のアイデア
- ブラックホールへの拒否反応
- 「ブラックホール」の命名
- ブラックホール候補天体の発見
- 回転しているブラックホール解の発見
- ブラックホール研究の黄金時代
- 裸の特異点
- ブラックホール熱力学・蒸発理論の衝撃
- ホログラフィック原理の登場
- 高次元ブラックホール
- ブラックホールを直接見ることはできるか
第5章:宇宙論で見る100年
- 一般相対性理論誕生前の宇宙論
- 宇宙原理
- 宇宙項の導入―宇宙は未来永劫不変なもの
- 膨張する宇宙の解
- 宇宙膨張の発見
- 宇宙の構造形成
- インフレーション宇宙モデル
- 加速膨張する宇宙
第6章:重力波で見る100年
- 重力波
- 重力波は物理的な実在か
- 重力波の弱さ
- チャペルヒルでの国際会議
- 重力波検出装置の開発
- パルサーの発見
- 連星中性子星の発見
- レーザー干渉計計画
- 各国のレーザー干渉計計画
- 重力波の予想される波形
- コンピュータシミュレーションの難しさ
- 重力波から何がわかるか
- 第一世代の重力波干渉計の成果
- 重力波観測の将来計画
あとがき
参考文献
主な登場人物索引