Quantcast
Channel: とね日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 976

「ファインマン物理学」を読む 普及版 (ブルーバックス): 竹内薫

$
0
0
「ファインマン物理学」を読む 普及版 量子力学と相対性理論を中心として」(Kindle版
「ファインマン物理学」を読む 普及版 電磁気学を中心として」(Kindle版
「ファインマン物理学」を読む 普及版 力学と熱力学を中心として」(Kindle版

著者について:
竹内 薫(たけうち かおる): Twitter: @7takeuchi7
サイエンス作家。1960年生まれ。東京大学教養学部教養学科、同大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(高エネルギー物理学専攻、理学博士)。「たけしのコマ大数学科」(フジテレビ)、「サイエンスZERO」(NHKEテレ)など、テレビでの科学コミュニケーションでもお馴染み。主な著書に『量子重力理論とはなにか』『超ひも理論とはなにか』(いずれもブルーバックス)などがある。YES International School校長も務める。

竹内先生の著書: 書籍版 Kindle版


僕が物理学に興味を持ち始めて間もない頃に読んだ思い出のシリーズだ。普及版として刊行されたのは、とてもうれしい。過去記事を確認したところ、僕が旧版の記事を書いたのは2006年11月だったようだ。理学書の紹介がブログのメインになると思っていない時期だったから、「読みました~。」くらいのことしか書いていない。

読もうと思ったきっかけは、2006年7月から10月にかけて著者の竹内先生が教えていた物理学講座を受講したからだったと思う。(参考記事:「朝日カルチャーセンターに通い始めた: ファインマン講義 重力理論」)

旧版は絶版になっていないし、Kindle版もでているから普及版を出して問題にならないのかと思ったが、よく見るとどちらも講談社の出版物だ。昨年ブルーバックスから普及版として復刊したニュートンの『プリンシピア』と同じことになったのだと納得した。どちらも旧版を講談社から出していたから普及版をブルーバックスから出せたわけである。(参考記事:「ニュートンの『プリンキピア』がブルーバックスで復刊!」)

旧作と同様、今回も量子力学、電磁気学、力学と熱力学の順に刊行された。ファインマン物理学とは逆の順番である。竹内先生がお書きになっているように、このほうがモチベーションが上がるのだ。僕も旧作を読んだときは、この順番だったし、ファインマン物理学も最終巻の「量子力学」を読んでから第1巻から第4巻を読んで、最後にもう一度最終巻を読んでいた。

「物理学ってこんなに面白いんだ」ということを教えてくれる、このシリーズは、本格的な教科書に取り組む前のウォーミングアップになる。値段もお手頃になったので、ぜひ手を出してほしい。物理学という学問のイメージががらっと変わるはずだ。

「ファインマン物理学」を読む 普及版 量子力学と相対性理論を中心として」(Kindle版
「ファインマン物理学」を読む 普及版 電磁気学を中心として」(Kindle版
「ファインマン物理学」を読む 普及版 力学と熱力学を中心として」(Kindle版

  

KS物理専門書(旧版): 単行本を検索 Kindle版を検索

内容:

量子力学と相対性理論を中心として

本書を読めば高校生でもファインマン物理学の真髄がわかる! ファインマンという天才は何を知り、何を伝えようとしたのか?朝永振一郎とともにノーベル物理学賞を受賞した天才物理学者リチャード・ファインマン。カリフォルニア工科大学での授業をまとめた名著『ファインマン物理学』には物理学の真髄が記されている。その中から量子力学と相対性理論の部分を取り上げファインマンが示した物理学の本質を明らかにする。

1.いきなり? 第5巻「量子力学」を読んでみる
2.量子力学のミステリー
3.ファインマン流の相対性理論
4.シュレディンガー方程式の登場
5.ファインマン経路積分とは何か

電磁気学を中心として

ファインマン物理学は1968年に邦訳され、現在60刷を超える超ロングセラーの学部生向け教科書です。
理系学生、社会人では知らない人はいないといわれる名著「ファインマン物理学」を、竹内薫氏が縦横無尽に読み解きながら、ていねいに解説した『「ファイマン物理学」を読む』シリーズ、電磁気学篇!

ファインマンという天才は何を知り、どう考え、何を伝えようとしたのか?
「場」とはなにか? ガウス、ストークスの定理、ファラデーの法則、マックスウェル方程式から電磁場へ――本書を読めばファインマン物理学の真髄がわかる!

『ファインマン物理学』の電磁気学の講義では冒頭からマクスウェル方程式が語られる!方程式の意味を理解し、そこから電磁場の仕組みまでを一気に紹介する過程で浮かび上がる電磁気学の本質。「場」とはなにか?「作用」とはなにか?ファインマン流の電磁気学、さらに量子電気力学へ、その思考のながれを凝縮し、明快に語り尽くす。

力学と熱力学を中心として

理系学生、社会人では知らない人はいないといわれる名著「ファインマン物理学」を、竹内薫氏が縦横無尽に読み解きながら、ていねいに解説した『「ファインマン物理学」を読む』シリーズ、力学・熱力学篇!

ファインマンという天才は何を知り、どう考え、何を伝えようとしたのか?
物理学、その思考の歴史をとおしてファインマンが見ていた世界とは――本書を読めばファインマン物理学の真髄がわかる!


ファインマン物理学の日本語版

ファインマン物理学の日本語版の軽装版は手頃な価格で入手可能だ。これらの翻訳に使われた英語版は1965年版である。今日紹介した普及版を読みながら参照するのもよし、普及版を読み終えてから本格的にチャレンジするのもよいと思う。(最新の英語版はWebページとして無料公開されている。ここからページを開いていただきたい。)

ファインマン物理学 I 力学」(1986)
ファインマン物理学 II 光・熱・波動」(1986)
ファインマン物理学 III 電磁気学」(1986)
ファインマン物理学 IV 電磁波と物性〔増補版〕」(2002)
ファインマン物理学 V 量子力学」(1986)






竹内先生による寄稿記事:

竹内先生は講談社ブルーバックスのサイトに、次のような文章を寄稿されている。

世界はシンプルだ!ファインマンが現代物理に与えた2つの衝撃
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/69332
ファインマンが日本の物理学者に感じた「物理的な違和感」の正体
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67933


関連記事:

「ファインマン物理学」を読む 量子力学と相対論を中心として
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/9ff3f30d46b1d6231f60e95599104d24

「ファインマン物理学」を読む―電磁気学を中心として
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/fac344e69a7daf5c56359f52398fac8a

「ファインマン物理学」を読む 力学と熱力学を中心として
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/734b554fc1cd0a2429ba9863f9d84b9e

The Feynman Lectures on Physics: The New Millennium Edition
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/cb58141ade509fb63952d49ef57c70c7

ファインマン物理学(英語版)が全巻ネット公開されました。
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/e94dd49d7d8cc395e29d37927e30173d

発売情報:ファインマン流 物理がわかるコツ 増補版:リチャード・P.ファインマン
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/83a568c20b540ef2a55bed0d7929dcc2

発売情報: ファインマン物理学 問題集 1、2
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/39bf04d9f360ce6359561126a4d7c01a

#Feynman100: ファインマン先生、生誕100周年セレモニー&シンポジウム
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/11dd9238ebcbc37915920a2dab553c82

発売情報: フランス語版「ファインマン物理学」の新版
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/daf630deb00e6c315897d6f47ba3dd5a

ファインマン先生の自伝本と講演本
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/9bf47cf51085c74caf34a11068a17285


メルマガを書いています。(目次一覧


応援クリックをお願いします。
にほんブログ村 科学ブログ 物理学へ 人気ブログランキングへ 

 

 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 976

Trending Articles