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開平と開立(第30回): 開平の理論(半九九法)

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平方根(開平)と立方根(開立)
[English]


算盤での開法記事のセカンドシーズンの始まりだ。今回から実際にどのようにして開平を行うかを解説する。今日は半九九法の理論編。

開平(平方根):倍根法(2商法)、倍根法別法、半九九法、半九九法別法、乗減法、定数法(折衷法) 、過大数開平、省略開平など


第1群の数とは平方根を求める数を2桁ずつ区切り、いちばん大きい(いちばん左)の2桁のことである。群の数が根の桁数となる。

1,764 -> (17|64): 17が第1群の数、根の桁数は2
60,516 -> (6|05|16) : 6が第1群の数、根の桁数は3

60,516の平方根は246であるが、2を初根、4を次根、6を第3根と呼ぶ。


1)根が2桁の場合

初根をa、次根をbとすると、その平方(S)は次の式で与えられる。



開平の計算は次の式によって行う。





手順1)初根を立て、平方を減算する

第1群の数と平方九九(普通の九九)によって初根を立て、初根の平方を引く。



手順2)残数二分

残数二分とは初根の平方減の後、残数を二分することである。二分は、残数の右端から1桁ごと半分にしていくことだ。





手順3)次根立根

初根で割り、次根を得る。





手順4)半平方減

次根の半平方を引く。半平方とは九九の半分(半九九)のことである。たとえば九九の5x5=25は、半九九では5*5=25/2となる。(半九九ではxではなく*を使うことにする。)






2)根が3桁の場合

初根をa、次根をb、第3根をcとすると、その平方(S)は次の式で与えられる。



開平の計算は次の式によって行う。





次根を求めるまでの手順は根が2桁の場合と同じ。だだし、残数が二分されているため、三根を求める式は次のようになる。



手順1)第三根を立根する

既根で割り第三根を求める。





手順2)半平方減

第三根の半平方を引く。




次回は「開平はん」を使った半九九法による開平の実践編である。


関連記事:

ファインマン v.s. 算盤の達人: ファインマン先生に立方根計算の雪辱を果たそう
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/89a0b907577f03ef6132cf9664bdcddb

目次:算盤による平方根、立方根の計算(開平、開立)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/bb0449f357398a2c24026f33af7f70ee


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