Quantcast
Channel: とね日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 976

開平と開立(第18回):42,875の算盤による開立(3根法2)

$
0
0
開立はん」に42,875を置いたところ拡大

[English]

前回に続き今回も算盤での開立の手順を解説する。9による掛け戻しが発生するケースなので、少し複雑になる。

今回は3根法で根が2桁、9による掛け戻しが発生する場合だ。理論編も参考にしていただきたい。

開立(立方根):3根法(3倍根法、3商法)、定数法、3a^2法、三除九九、三分九九法、三分九九法別法、乗減法(変商法)、3根^2法、折衷法、過大数開立、省略開立など


算盤による42,875の3乗根の解法(答は35)

第1群の数とは立方根を求める数を3桁ずつ区切り、いちばん大きい(いちばん左)の3桁のことである。群の数が根の桁数となる。

42,875 -> (042|875): 42が第1群の数、根の桁数は2。


手順1:42875を置く。第1群は42。


手順2:42以下の立方数は27=3^3。3を初根としてEに立てる。


手順3:42-27=15をHIに置く。(-a^3)


手順4:3倍根(3×初根)、3x3=9をBに置く。


手順5:3倍根=9でH以降を初根の次4桁目(定位置)に商が立つまで割る。(÷3a)


手順6:15÷9=1余り6。商1をGに置き、余り06をHIに置く。


手順7:68に注目する。


手順8:68を9で割る。


手順9:68÷9=7余り5。商7をHに置き、余り05をIJに置く。


手順10:57を9で割る。


手順11:57÷9=6余り3。商6をIに置く。


手順12:余り03をJKに置く。


手順13:17を既根(初根)3で割る。(÷a)


手順14:商5を立て、これを次根とし、Fに置く。


手順15:17-初根x商=17-3x5=02をGHに置く。(-ab)


手順16:HIの26に注目する。


手順17:26-次根^2=26-5^2=01をHIに置く。(-b^2)


手順18:Iの1は手順5からの3根で割った余りの一部なので以下の手順に従って3根の9で掛け戻す。


手順19:Iを0にする。


手順20:JKの03に注目する。


手順21:JKの03に掛け戻しの09を足す。03+09=12をJKに置く。


手順22:JKLの125に注目する。


手順23:次根の5に注目する。


手順24:125-次根^3=125-5^3=000をJKLに置く。(-b^3)


手順25:立方根は35と求まる。


最終状態: 答 35


珠の状態推移を表にすると次のようになる。(クリックで拡大)



第19回も開立法(3根法)である。


関連記事:

ファインマン v.s. 算盤の達人: ファインマン先生に立方根計算の雪辱を果たそう
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/89a0b907577f03ef6132cf9664bdcddb


ブログ執筆のはげみになりますので、1つずつ応援クリックをお願いします。
にほんブログ村 科学ブログ 物理学へ 人気ブログランキングへ 

  

 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 976

Trending Articles