「開立はん」に42,875を置いたところ拡大
[English]
前回に続き今回も算盤での開立の手順を解説する。9による掛け戻しが発生するケースなので、少し複雑になる。
今回は3根法で根が2桁、9による掛け戻しが発生する場合だ。理論編も参考にしていただきたい。
開立(立方根):3根法(3倍根法、3商法)、定数法、3a^2法、三除九九、三分九九法、三分九九法別法、乗減法(変商法)、3根^2法、折衷法、過大数開立、省略開立など
算盤による42,875の3乗根の解法(答は35)
第1群の数とは立方根を求める数を3桁ずつ区切り、いちばん大きい(いちばん左)の3桁のことである。群の数が根の桁数となる。
42,875 -> (042|875): 42が第1群の数、根の桁数は2。
手順1:42875を置く。第1群は42。
手順2:42以下の立方数は27=3^3。3を初根としてEに立てる。
手順3:42-27=15をHIに置く。(-a^3)
手順4:3倍根(3×初根)、3x3=9をBに置く。
手順5:3倍根=9でH以降を初根の次4桁目(定位置)に商が立つまで割る。(÷3a)
手順6:15÷9=1余り6。商1をGに置き、余り06をHIに置く。
手順7:68に注目する。
手順8:68を9で割る。
手順9:68÷9=7余り5。商7をHに置き、余り05をIJに置く。
手順10:57を9で割る。
手順11:57÷9=6余り3。商6をIに置く。
手順12:余り03をJKに置く。
手順13:17を既根(初根)3で割る。(÷a)
手順14:商5を立て、これを次根とし、Fに置く。
手順15:17-初根x商=17-3x5=02をGHに置く。(-ab)
手順16:HIの26に注目する。
手順17:26-次根^2=26-5^2=01をHIに置く。(-b^2)
手順18:Iの1は手順5からの3根で割った余りの一部なので以下の手順に従って3根の9で掛け戻す。
手順19:Iを0にする。
手順20:JKの03に注目する。
手順21:JKの03に掛け戻しの09を足す。03+09=12をJKに置く。
手順22:JKLの125に注目する。
手順23:次根の5に注目する。
手順24:125-次根^3=125-5^3=000をJKLに置く。(-b^3)
手順25:立方根は35と求まる。
最終状態: 答 35
珠の状態推移を表にすると次のようになる。(クリックで拡大)
第19回も開立法(3根法)である。
関連記事:
ファインマン v.s. 算盤の達人: ファインマン先生に立方根計算の雪辱を果たそう
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/89a0b907577f03ef6132cf9664bdcddb
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前回に続き今回も算盤での開立の手順を解説する。9による掛け戻しが発生するケースなので、少し複雑になる。
今回は3根法で根が2桁、9による掛け戻しが発生する場合だ。理論編も参考にしていただきたい。
開立(立方根):3根法(3倍根法、3商法)、定数法、3a^2法、三除九九、三分九九法、三分九九法別法、乗減法(変商法)、3根^2法、折衷法、過大数開立、省略開立など
算盤による42,875の3乗根の解法(答は35)
第1群の数とは立方根を求める数を3桁ずつ区切り、いちばん大きい(いちばん左)の3桁のことである。群の数が根の桁数となる。
42,875 -> (042|875): 42が第1群の数、根の桁数は2。
手順1:42875を置く。第1群は42。
手順2:42以下の立方数は27=3^3。3を初根としてEに立てる。
手順3:42-27=15をHIに置く。(-a^3)
手順4:3倍根(3×初根)、3x3=9をBに置く。
手順5:3倍根=9でH以降を初根の次4桁目(定位置)に商が立つまで割る。(÷3a)
手順6:15÷9=1余り6。商1をGに置き、余り06をHIに置く。
手順7:68に注目する。
手順8:68を9で割る。
手順9:68÷9=7余り5。商7をHに置き、余り05をIJに置く。
手順10:57を9で割る。
手順11:57÷9=6余り3。商6をIに置く。
手順12:余り03をJKに置く。
手順13:17を既根(初根)3で割る。(÷a)
手順14:商5を立て、これを次根とし、Fに置く。
手順15:17-初根x商=17-3x5=02をGHに置く。(-ab)
手順16:HIの26に注目する。
手順17:26-次根^2=26-5^2=01をHIに置く。(-b^2)
手順18:Iの1は手順5からの3根で割った余りの一部なので以下の手順に従って3根の9で掛け戻す。
手順19:Iを0にする。
手順20:JKの03に注目する。
手順21:JKの03に掛け戻しの09を足す。03+09=12をJKに置く。
手順22:JKLの125に注目する。
手順23:次根の5に注目する。
手順24:125-次根^3=125-5^3=000をJKLに置く。(-b^3)
手順25:立方根は35と求まる。
最終状態: 答 35
珠の状態推移を表にすると次のようになる。(クリックで拡大)
第19回も開立法(3根法)である。
関連記事:
ファインマン v.s. 算盤の達人: ファインマン先生に立方根計算の雪辱を果たそう
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