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発売情報: 明解線形代数 改訂版(日本評論社)

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明解線形代数 改訂版(日本評論社)

内容紹介
定評ある教科書の改訂版。高校数学新指導要領で、行列が教えられなくなったので、行列の導入部分をより詳しく丁寧に解説。2015年3月刊行、285ページ。

目次は次を参照: http://www.nippyo.co.jp/book/6773.html



理数系(そして工学系)の大学1年生のみなさん、入学おめでとうございます。

みなさんは高校新課程で学んで大学に入学したはじめての学生ということになります。つまり高校で「行列」を学んでいない方々です。

数学科に限らず、理学や工学系の学部の教養課程で線形代数や微積分は必須科目ですし、経済学部や経営学部などの文系学部でも数学は教養課程で教えられます。


4月も半ばを過ぎ、そろそろ授業が始まっていることでしょう。今日は比較的やさしい線形代数の副読本を紹介させていただくことにしました。

線形代数を学ぶためには「行列」の知識が必須です。けれども、これまでに刊行された教科書は高校で行列を学んでいることが前提なので、この部分の説明が不足している本がほとんどなのです。

このような状況の中、昨年末から今年にかけて「行列」を解説している線形代数の本が出版され始めました。中でも特に僕がお勧めしたいのがこの1冊です。

もし大学で使っている教科書が難しいとお感じになったら、ぜひお読みになってください。

明解線形代数 改訂版(日本評論社)




あと、線形代数と微積分の両方を揃えたいのでしたら技術評論社の2冊がよいでしょう。この線形代数の教科書も行列の解説から始まっています。

1冊でマスター 大学の線形代数:石井俊全
1冊でマスター 大学の微分積分:石井俊全

 

内容紹介
1冊でマスター 大学の線形代数:石井俊全
講義と演習で効率よく確実に力がつく!
大学数学の必須科目「線形代数」を1冊でマスターできます。
高校で扱わなくなっても理系では必須である行列、掃き出し法などを
計算過程を省かずにていねいに解説します。
線形代数の初歩から実践まで
参考書と問題集を兼ねた構成でじっくり学ぶことができます。
物理・工学系で役に立つ固有値、敬遠されがちな単因子、ジョルダン標準形などももちろん取り上げています。
別冊(見開き完結型の演習問題と確認問題)とあわせてホップ、ステップ、ジャンプ
の流れで順を追って問題を解いていくことで定着度もアップします。
さらに別冊については問題部分のみを抜粋したPDFをホームページにて用意しています。
2014年12月刊行、320ページ。

目次やサポートページは次を参照: http://gihyo.jp/book/2015/978-4-7741-7037-4


内容紹介
1冊でマスター 大学の微分積分:石井俊全
講義と演習で効率よく確実に力がつく!
大学数学の必須科目「微分積分」を1冊でマスターできます。
高校の復習から大学生を悩ませるε-δ論法まで懇切丁寧に解説。
図とグラフを多用した説明と豊富なパターンの問題を解いていきます。
単なる解説ではなく、どうしてそう考えるのか、どうとらえるとよいかといった
実際に学ぶ人の視点を意識した構成になっています。
さらに付属の別冊(見開き完結型の演習問題と確認問題)でよりスキルアップを図ることができます。
2014年7月刊行、304ページ。

目次やサポートページは次を参照: http://gihyo.jp/book/2014/978-4-7741-6545-5


ここまでに紹介した3冊は、かなりやさしいので数学科の学生はいちど立ち読みしてから購入するかどうか決めることをお勧めします。


それから前にも紹介しましたが、線形代数や行列を学ぶのならば次のような本もお勧めです。

高校数学でわかる線形代数―行列の基礎から固有値まで (ブルーバックス)」(Kindle版




もし高校のチャート式で学ぶのであれば、この参考書の「行列」の範囲で学ぶとよいでしょう。

チャート式 数学C




参考ページ:

数学の変化~高校数学はこんなに変わる~
http://sankousho.info/exp/exp-math.php

高校数学学習支援【数学C】
http://naop.jp/sien/sien_c.html

高校数学の基本問題(ページ下のほうの「(参考)旧教育課程」を参照)
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/koukou/index_m.htm

Wikibooksの「高等学校数学」の中の「数学C_行列」を参照


関連記事:

大学で学ぶ数学とは(概要編)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/07137c47d16d95ddde8f5c4cb6f37d55

大学で学ぶ数学とは(実用数学編)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/975ad3faa2f6fd558b48c76513466945


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明解線形代数 改訂版(日本評論社)



第1章 数ベクトルと行列
1.1 平面ベクトルのスカラー倍と和
1.2 平面ベクトルの幾何学的な意味
1.3 複素数
1.4 n 項数ベクトル
1.5 行列の演算
1.6 行列のブロック分割
1.7 正則行列
1.8 第1章付録

第2章 連立1次方程式と行列
2.1 基本変形
2.2 逆行列の計算
2.3 連立1次方程式
2.4 行列の階数
2.5 第2章付録

第3章 行列式
3.1 はじめに
3.2 置換
3.3 行列式の定義と展開
3.4 行列式の性質
3.5 よくでてくる行列式の例
3.6 第3章付録

第4章 行列式の発展
4.1 多項式
4.2 固有多項式
4.3 階数と小行列式
4.4 行列式の意味を理解するためのコース
4.5.1 多重線形生と行列式
4.5.2 ベクトルの外積

第5章 数ベクトル空間と線形写像
5.1 線形写像と行列
5.2 線形写像の像と核
5.3 線形写像と部分空間

第6章 ベクトル空間と線形写像
6.1 ベクトル空間と部分空間
6.2 線形独立性と基底
6.3 ベクトル空間の次元
6.4 部分空間の和と直和
6.5 線形写像
6.6 商空間と同型定理
6.7 発展:双対空間と双対定理
6.8 計量ベクトル空間
6.9 第6章付録

第7章 固有値と固有ベクトル
7.1 正方行列の固有値と固有空間
7.2 正方行列の対角化可能性
7.3 線形変換の固有値と固有ベクトル
7.4 半単純な線形変換

第8章 幾何学的な応用―2次曲面の分類と回転対称
8.1 対称行列の符号
8.2 2次曲面の分類
8.3 直行行列と回転

第9章 ジョルダン標準形
9.1 広義固有空間
9.2 ジョルダン分解
9.3 ジョルダン標準形

解答

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